頭が痛い・・・。
時刻は20時12分。
定時退社を目指していたのにも関わらず、定時に近づくにつれて見つかるミス・・・。
急ぎの修正依頼もきて気付いたら残業コースだった。
のんびりしていた午前中は何だったのか。
長時間画面を見続けていたせいか、段々と頭痛が酷くなっている。
「あー・・・薬入れ忘れてるし・・」
鞄からポーチを取り出して中身を見たが鎮痛剤は見当たらず。
そういえば先週生理痛が酷くて飲んで無くなったんだった。
家まで我慢するか、ドラックストアに寄って薬を飲むか。
ドラッグストアが駅に向かうまでの道から少しそれるから遠回りになるのが難点だ。
家までは後30分ほど。
どうするべきか・・・。
そんな時にスマホがバイブで鞄の中で鳴っている。
画面の表示には『えり』の文字。
「もしもし?」
着信を解除し、電話に出た。
『もしもし?真、今家いる?』
電話の主、『えり』こと河西絵里は大学からの仲だ。
月数回はお互いの家に行き宅飲み、からのお泊りが恒例だ。
大体華金で、前もって連絡を入れ合うけどたまにこうやって急に電話がかかってくる。
「今帰るとこ。そっちは仕事終わったの?」
『お疲れ~。ちょっとムカつく事あってさー。今最寄り駅のコンビニに居るんだけど、お酒買って帰るから呑まない?』
案の定、呑みのお誘いだ。
一人暮らしをする際に、絵里とは最寄り駅が同じになる部屋を借りた。
初一人暮らしで不安だったのもあって、先に一人暮らしをしていた絵里に話を聞いたのがきっかけだ。
家賃相場が安く、電車は乗り換えは必要だが満員電車に長時間揺られることは無い。
職場との相性が良かったのも決めてだ。
「あー、私ちょっと今日頭痛が酷くて薬飲むから酒はパス」
『マジ?ピザ頼むつもりなのに飲めないのかぁ』
「ピザは食べる」
『食べるのかよw 飲み物は?何か買っとく?』
「ピザならコーラだね。よろしく』