旅の目的はセノーテもあったけれどカリブ海でのダイビング。
透明度の高い海でキラキラ珊瑚や魚をみたいのだ。
ホテルにサヨナラを言ってフェリー乗り場に向かおうとタクシーを拾う。
タクシーの運ちゃん、後部座席にスーツケースをのせろという。四苦八苦しながらスーツケースを載せているところで急に車発進させ私の右足の上にタイヤが乗った状態に。
激痛+パニック。
バックバック!と叫ぶと運ちゃん慌ててバックさせる。その間20秒ほどだろうか。
めちゃくちゃ痛い。涙がでる。折れたかも。
このとき運良くkeenの固い靴を履いていたため大事に至らなかった。
もしサンダルを履いていたらと思うと考えただけで恐ろしい。
結局ズキズキ痛んだものの少し赤く腫れただけで次の日のダイビングには問題なかった。
もちろんこの運ちゃんには20ペソしか払わなかったが、不服そうな顔をしたものの文句は言われなかった。
コスメル島までフェリーに揺られて1時間弱。
フェリーは大きくて普通にキレイ。トイレもキレイ。
メキシコで一番驚いたこと。それはトイレが日本の駅のトイレ並みにキレイだったこと。どこのトイレにはいってもそこそこ綺麗なのだ。
ここコスメルもリゾート感満載。
ちょっとキューバ感?がある。
行ったことないけど、なんとなく可愛いイメージ。
無論こういう風景はメイン通りに近いビーチエリアだけで、少し離れるとやっぱり途上国的貧しさが顔を出す。
繁華街から離れたエリアはプラヤにしろコスメルにしろ昼間歩く分には危険もないのだけれど、なんとなく中南米特有の危険な香りが漂っている気がするのだ。
完全にローカルの人たちが住んでる場所は落書きがあちこちあって廃れた建物が並んでいる。そして若者がそこかしこにたむろしているのだ。
プラヤの繁華街の片隅にボロボロの服を着た親子3人が民族人形を売っていた。
日射しが強烈です排ガスにまみれて地べたに座っている母親に幼児と乳児の子供たちは上半身裸でまとわりついていた。気分が激しく沈んだ。
10代後半から途上国に旅行にでかけ沢山の貧困を見てきた。初めて貧困を目の当たりにしたときの衝撃とやるせなさは旅を続けるにつけ薄まっていった。感覚が鈍くなり当然そこにあるものとして意識しなくなる。
貧乏バックパッカーを止め、有給休暇でいける短期旅行スタイルに変わってからは中級ホテルに泊まり観光客向けレストランで食事をするようになった。
目に入る貧困の光景を直視できない。申し訳なさとどうすることもできない現実。無能な政府への怒りと諦め。
コモドの海はものすごく魅力的だけどラブハンバジョの村の貧困を見たくなくて足が遠のいた。
貧しい村でダイビングという贅沢な遊びをする自分。決して良い気分ではない。
観光客で溢れているのに、環境税だのなんだのと徴収しているくせに、なぜその村は貧しいままなのか。富が分配されないこと腹立たしく思う。
さてコスメルの海はいかに。