「大草原の小さな家」シーズン8第19話。「二人の約束(A promise to keep)」
インガルス一家とはカンザスに来てから家族ぐるみの付き合いをしているエドワーズ。中でも8歳の頃の幼いローラは「つば飛ばし」を教わって特別な愛情を抱いていました。
そのエドワーズがインガルス一家の住むウォルナットグローブをを出て随分になりますが、長男を失って一年、酒浸りの生活を送り、アルコール依存症になっていました。そのせいで家庭は壊れ、妻と子供を失う結果になっています。家を追い出されたエドワーズは、旧友のチャールズを頼ってウォルナットグローブに戻ってきましたが、自分がアル中で家族を失ったことは隠しています。インガルス一家は大歓迎で、中でもローラは喜びにあふれます。ローラは結婚しており、子供が生まれるのですがその教父になってほしいとエドワーズに頼みます。エドワーズは快諾しますが、心のうちでは複雑です。
そんな折エドワーズはチャールズの子供アルバートを連れて都会へ出かけますが、そこにある酒場で泥酔し、酔っぱらったまま馬車の手綱を握ります。スピードを出し過ぎて、アルバートは振り落とされ、そこへ別の馬車が来て轢かれます。瀕死の重傷を負ったアルバートをエドワーズはそのままその町の医者に見せることなく、ウォルナットグローブに戻りますが、手遅れ寸前で片足を失う危険性もあるという状態でした。
激怒したチャールズは親友のエドワーズに最後通牒を突き付け、ウォルナットグローブから出ていくように命じます。エドワーズは一言も言い返しません。
翌朝失意のうちに徒歩でウォルナットグローブを出るエドワーズをローラは馬車で追いかけます。
そして「おじさんは私にとって特別な人。いつも私を助けてくれた。今度は私が助ける番よ。」と手を差し伸べます。差し伸べられた手をつかんだエドワーズはまた断酒を決意します。数週間それが続きます。健康も取り戻しました。断酒は成功したかのように見えますが、しかし「いつでも飲みたい気持ちはある」という言葉をつぶやきます。
そこへ別れた妻から手紙が来ます。別の男性と再婚するという手紙です。正式な離婚届も送られてきます。エドワーズは断酒に成功したら妻と子供たちともう一度やり直したいと思っていたのでしょうが、その一縷の望みが断たれました。落ち込んだエドワーズは酒を飲みたいという衝動にかられ街に出ます。しかしオルソンの店は閉まっています。エドワーズはそのまま教会に行きます。そこで祈ります。
「神よ、今更頼めた義理ではないが、俺を助けてくれ。俺は酒で皆に迷惑をかけた。家族も親友も失った。取り返すことができない。ローラのおかげでここまでこれたが、怖いんだ。怖いんだ。少しでいいから踏みとどまれるよう力を貸してくれ。どうか、頼む。どうか助けてくれ。」
ひとしきり祈った後で「アーメン」というと背後で同じように「アーメン」という声が聞こえます。
オルデン牧師が「とてもいい祈りだった」と言います。そして神に頼るときに遠慮はいらないと言います。そして実は自分も全く同じ経験をしたと言います。「酒で失敗した人生ですべてを失った」と告げます。そのうえで神の助けを求めるように言います。
その日の夜、チャールズがエドワーズに会いに来ます。チャールズはオルデン牧師から仔細を聴いたことを告げ、そしてエドワーズに「俺のことを許してほしい」と願い出ます。意外な申し出に驚いたエドワーズはその理由を尋ねると、チャールズは「お前と俺は友達だろ?」と答えます。絶望の淵に沈んでいたエドワーズを忌避したことをチャールズは謝罪したのです。人と人との交友で生まれる感動があります。
排斥者に対して手を差し伸べるどころか手を引っ込め、そして他の人にも家族にも手を出さないように命令する統治体は、実は忌避する立場にいる人たちの良心を壊しています。この取り決めは人と人との交友において正常な感覚を失わせていきます。人間性を破壊します。これでどうして立ち直れるでしょうか。チャールズは忌避したことを詫びました。友達の取るべき行動ではないからです。しかしエホバの証人の場合忌避する側は詫びることはありません。いや申し訳ないと思う気持ちと戦っている家族や友人もいるでしょうが統治体がそれをさせません。背教者と親しくするものも背教者だというからです。そして完全忌避は愛だと教えます。こういう教育を幼い頃から受けてきた2世たちは排斥になって心が壊れたのではなく、すでにもう十分前に心が壊れていたのでありその責任の大部分は統治体と日本支部にあることは疑いようのない事実です。だからローラのように幼い頃に世話になったけど道を外した人に「恩返し」することなどもできないのです。それをしてはいけないと教えられるからです。
冒涜集団、そしてサイコパス集団統治体、およびその命令の遂行を確認する日本支部。「背教者は頭がおかしい」と述べた統治体成員の言葉はまさに真実です。統治体が背教者だからです。頭だけでなく心もおかしくなっているのです。