テレワークの功罪 | らくがき

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書きたいときにつらつらと。
大人向け。

思うに物事を始めるのには6月がよいようだ。


あくまでも自分の性格によるものなのだが、4月は年度が変わり師走なんかより余程師走なのだ。(普段よりも心が駆け回っているの意)5月はというと、ゴールデンウィークということもあり何かを始めるというよりはここぞとばかり休んでいる。あまり人が行かないところへ行ったり、衣替えしたり、突然写経セットを買ったり(買うだけ)、彫刻刀を買ったりする(彫るだけ)。


結果としてなんとなく落ち着いて新しいことを始めたくなるゆとりが生まれるのが6月。

学生の頃アルバイトを始めたのも6月だし、今の会社も6月から始まったし、アプリとかも6月にインストールしたものが多い。


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さて、今更ですが、テレワークが導入されましたよね。(本当に今更)

フレックスとテレワークをもってしても朝のピーク時の満員電車は相変わらずつめつめでストレスフルなので、活用できる時は私もしている。

自宅だと残念ながらサブディスプレイは一台しかないので三画面での作業はできないが、窓を開けて新鮮な空気を入れつつ、静かに作業できるのでとてもありがたい。

英語の文章を機械に一度読ませて、自分でそれを繰り返して練習することもできる。

あと私は夕方になるとすこしひとりごとが出る。で、近くにいる人にもそれがうつってしまい、隣の席の人もブツブツ言い出す。あれなんだろうね。高尚なことは何も言ってなくて、メール読んで「まじか…」とかスライド作成中に「これ一枚にできるか。いやできないな」とか一言二言なので、そこまで被害はないはずなんだけど。でもやっぱりあんまりよくないので、自宅だと安心なのである。


しかしだ。テレワークは色々気をつけないといけないこともある。

一つは、良くない変化に対応しにくいということだ。

リモートでの面談や会議で発言や質問をしなくなる、カメラをオフにする、などの兆候がみえたら、できれば対面で話したい。でも、ステータスをずっと「取り込み中」にして仕事が終わると「不在」にされてしまう。チャットや電話をしても「特に問題ございません」みたいになる。コミュニケーションを遮断できてしまう。


二つ目は、逆に際限なく通話やチャットを継続する人が出てくること。

お金がかからないし、イヤホンやヘッドセットを使えば両手で何かをしながら話ができる。相手が見えないので、「相手の時間を奪っている」ことに気づくのが難しくなる。 


チャットは皆好きだよね…会議では黙っているのにチャットであれこれ書いてる人、日本人に多いなと思う。海外ではどちらかというと楽しい画像の共有とか、ほんとに会話の代わりとして使ってる。

日本のオフィスではピコンピコン通知がきてる人少なくない。しかもうっかり目にしたものはネガティブな内容、不満や文句が多い。

性格が悪いとかではなく、意見交換の経験が得られる機会が少ないからうまく出せないんだろうなとは思う。反対意見を面と向かって相手に伝えるときの上手な言い方とか、上手な受け止め方って一朝一夕に身につかないもんね。


色々面倒なので私はチャットはほんとに必要最低限。通話も自分からするのは本当に急ぎの時くらい。


通話ではごくたまに相談もくる。愚痴を聞いたりとか、辛いことがあって泣いている方を慰めたりとか、そういう時間を余分に取る必要がある。(最近は予め時間を区切って提示するようになった)


ちなみに男女両方、泣く時は泣く。私も泣いたこともあるし、真剣だからこそ感情が動くわけで、泣くことそのものは悪いことではない。相手も大人なのだから適度な距離感で扱えばよい。

グスングスン泣いている人がいるとき、キーボードをカチャカチャ鳴らしていかにも別の仕事をしていたら大変失礼になってしまう。でも、泣いている人は話ができない状態なので、一生懸命私が話をしている。

「落ち着くまでいったん泣いちゃいましょう、ティッシュかハンカチ手元にある?(反応なし)全然関係ない話をして申し訳ないんだけど私がモヤモヤしたときのストレス解消法はカラオケでギャンギャン歌うことなんだけどね、すぐ声が枯れてしまうんよね、今日もちょっと声変でしょう?えへへへへ。(反応なし)まあでも歌うって案外エネルギーを使うというかね、カロリー使ってる感じがするよねえ。十八番は森山直太朗のさくら。意外でしょう。なかなか評判いいんですよ。(反応なし)」などと一人で話し続けるのがすごい得意になった。ハートは強くなったと思う。


三つ目は、第三者の存在。

相手の横に誰がいるかわからないし、録音されている可能性もなきにしもあらず、と思っていたほうがいい。

在宅なら家族やパートナーがいることもあるだろう。あるいは社員同士が同じ空間でテレワークしてる可能性もあるのだ。どこにいるかわからないのだから…

別に聞かれて困るような発言はしていないけど、一対一だと思い込み余計な軽口を叩いて変な目にあいたくないので、留意している。

逆に私は警戒そんなにしないでね、という意味を込めてカメラをオンにして、「ヘッドセットつけますね」と一言伝えているけど、受け手は多分そこまで気にしてないかもな。


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ようやく粗大ごみを処理した。レンジも椅子も運ぶのが大変だったが、火事場の馬鹿力とはよく言ったもので、なんとかなった。