面接 | らくがき

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書きたいときにつらつらと。
大人向け。

まだまだ人生において若輩者ではあるが時々面接に同席させていただくことがある。指摘やフィードバックによって反省したり試行錯誤したりしてより良い対応ができるよう努めている。


私自身が面接を受けていた頃はどうだったか。もはや候補者は金の卵ではなかった。そしてしかめ面の面接官がたくさんの応募者の中から“選ぶ”時代であった。「内定辞退したら灰皿を投げつけられることもあるらしいぞ」などという噂がまことしやかに流れた。


なぜ就職をしたのか。

私は学費を自分で賄うために相応の奨学金を借りてアルバイトに精を出す日々、すぐにも仕事をして返済したいという思いが強かった。借金という状態に(学費であり利子が低いとはいえ)抵抗と多少の不安があった。それに大学院へ進んでどう活躍するのかということを考えたときに、自分が成し遂げたいことやその分野の需要が思い描けるほど優秀ではなく、覚悟もなかった。だから大学院に行くことは考えられなかった。


かといって、就職活動を始めるにしても、アルバイトに明け暮れる学部卒の私には目立ったスキルや派手な経歴はない。運転免許も“取得予定”だ。とにかく数多くエントリーをした。企業は多くの応募者をふるいにかけるために、エントリーシート、SPI、クレペリン検査、グループ面接、グループワークで選考をした。


多すぎる人数を面接でふるいにかける場合は、同じ質問をしてその回答を比較するか、面接官が採点した結果を候補者ごとに比較するのが効率的なのだろう。だから、「ここ最近気になったニュース」とか「学生時代に取り組んだこと」とか「志望理由」を尋ねられ、その内容や応答が相対的にみて印象的だったり面接官からみて合格点であれば次の選考に進んだ。私たちはいかに周囲と差別化しアピールするかに頭を悩ませた。


しかし今は時代や私の置かれた状況が異なるので、そのやり方では足りないところがあるのかもしれない。さまざまに試行錯誤する中で自省することや得られた気づきがいくつかあるのでメモ。

①夢を語るよりはこれまでを振り返る

②ネガティブなイメージのある言葉の使用を避ける

③緊張させすぎず、むやみに褒めすぎない

④端的に聞く

⑤一問一答がぶつ切りになるときよりも、おおむねひとつの対話として成立させることができたときがいい時間になる、これは面接する側の努力が効果的

⑥いいパスを投げれば多くの場合ご本人の中に自然と質問が出てくる、これも面接する側の努力が効果的


つづく。