【二次創作小説】おでん
青年グルーさんとケビンが熱々おでんを前に語り合うお話です。(昔の若い頃のグルーさんのお話なので、結婚や子どもを持つことに対する意識が今とちょっと違うのでご注意ください)月泥棒で三姉妹を引き取ったグルーさんは最初、「ルールその3。めそめそするんやない。ぐずるな。笑うな。クスクスもアカン! くしゃみもゲップもおならも禁止! とにかくイライラさせることは全て禁止!」などと無茶なことを言って、「この音もイライラする?」と頬を叩いて音を出すアグネスにご立腹の様子でしたが、でもその程度のことで苛立つようでは、そもそもミニオンたちのボスなんか務まるはずないんですよね。あんなことを言っていたものの、グルーさんは三姉妹のいる生活をあっという間に受け入れてしまいました。シリーズが進んでミニオンズシリーズが始まると、グルーさんは子どもの頃から40年以上もミニオンたちとずっと一緒に暮らしてきたことがわかったので、むしろグルーさんは普通の人よりもこういった賑やかさへの耐性や、相手を受け入れることへの順応性があるのではないかと思います。月泥棒以前のグルーさんは、自分は他人を愛することなんて無理だと思っていたのかもしれませんが、三姉妹を引き取って、ルーシーと結婚して、兄弟と再会して、次の最新作では赤ちゃんも生まれて、シリーズが進むごとに愛する家族が増えていきました。グルーさんもひょっとしたら自分でも信じられない気持ちかもしれません。でもグルーさん自身は気づいていないかもしれないけれど、ケビンをはじめミニオンたちは、グルーはとても愛情深くて、誰かを愛し愛されることができる人だと、ずっとずっと昔からわかっていたのではないかなあ…というお話でした。