真に願っていた事であるのと同時に、最も恐れて避けていたものが「女性に関する何かである」とは察していました。
恋人か。
結婚か。
不特定多数からモテる事か。
愛される事か。
身体関係か。
気軽に接する事か。
感じた事を素直に言葉で表現する事か。
…色々とあったわけです。
どれでもあるようで、どれとも言えず、絞り切れなかった私は「多分これだろう」と思ったものを片っ端から試し続けました。
その結果、「(単品では)どれでも無かった」という事だけが解りました。
しかし、全てを試し、ハッキリと振られ、物理的には益々不利な状況になっているのに、全く変わらないものが私の中に在りました。
結局「(Iさんが)本当に好き」という立ち位置に戻りました。
それは何をどうしても変わらず、手放す事を続けた私が手放せなかったものです。
生きる事。
それ即ち、本当に人を好きになる事です。
本当に人を好きになる事が、私の生きる意味だったと知りました。
もう「何の為に生きるのか」と道に迷う事はありません。
とうとう見付けた私の道です。
人を好きになる為に生まれて来た。
本当に好きな人に出会う為に生きて来た。
私が自由に人生を決めて生まれて来る事が出来たなら、間違いなくそういう人生を選択します。
今の瞬間の為だけに40年費やす価値は充分にありました。
女性に縁が無い人生を呪った事もありますが、今では少しだけ感謝しても良い気持ちになれます。
これ以外の人生は歩みたくありません。
お金持ちになる事も、有名になる事も、悟りの境地に至る事も、本当に人を好きになる事に比べたらゴミみたいなものです。
あるいは、これこそが私の悟りなのかも知れません。