「人間は“中身”が大事!」
「“自分”を変えたい!」
よく言われ、よく聞く言葉です。
しかし、“中身”とは一体何を指すのでしょうか?
変えたい“自分”とは一体何を指すのでしょうか?
資格や技能を指すのでしょうか?
それとも性格や態度を指すのでしょうか?
話は急激に変わりますが、お部屋に芳香剤が置いてあるとします。
今はバラの芳香剤を置いてあり、お部屋の中はバラの香りで満ちています。
さて、「お部屋の香りをラベンダーの香りに変えたい」と思った時、一体どうやってバラからラベンダーに変えたらいいのでしょうか?
「ラベンダーの香りがするスプレーをお部屋に撒きます!」という答えを出す方はまず居ないかと思います。
答えは「香りの元となる芳香剤を変えます!」が正解です。
再び話は急激に戻ります。
冒頭で書いた大事な“中身”や変えたい“自分”とは、言わば芳香剤に相当します。
ところが、資格とか性格をどうにかしようとする事は、香りに対してどうこうしようとしているのと同じ事です。
大事なもの、変えるべきものは芳香剤、つまり意識の在り方であって、香りではありません。
お部屋(意識)の中に不幸と言う芳香剤を置いたまま、それから湧いて来る不幸という香り(無意識の思考)に対して、幸せという香りのスプレー(意識的な思考)で相殺しようとしても無駄です。
バラの芳香剤を置いたまま、ラベンダーのスプレーを撒いても、ラベンダーの香りが持続するのはほんのわずかの間で、お部屋は再びバラの香りに支配されます。
香り(中身、自分)の根本は芳香剤(意識)に在るとわかりました。
今度はそれを探さなければなりません。
「香りはすれど姿は見えず」で、何処に芳香剤を置いたか思い出さなければ、取り換え様にも取り換える事は出来ません。
ここでスピリチュアルお馴染みのフレーズが出て来ます。
芳香剤は「今ここ」に在ります。
『自分(エゴ)』にはどうやっても探す事も出来なければ、見付ける事も出来ない場所です。
妙な例えのせいでわかりにくくなってしまいましたが、要点を簡潔に言いますと、「中身を変えたいならエゴを手放してください」と言う事になります。
もっと簡単に言えば「今に在れ」です。
そうすれば解ります。
と言うより、そうしないと解りません。