金羊毛皮の翼 -22ページ目

金羊毛皮の翼

その日にあったことや思ったこと、その日に関するギリシャ神話ネタやらを書いていきます。
更新は不定期です。何日も続いたかと思えば、ずっと更新しなかったり。
更新がなくても生きているので大丈夫です。


学習合宿二日目です。


部屋の写真を昨日載せるのを忘れていたのでここに貼っときます

photo:01




iPhoneの「パノラマ」ってアプリで撮りました



まぁそんなことはどうでもよくって

今日、現国で文学史についてやりましたが、そこで「パンの会」というのを習いました!


このパンというのはブレッドではなくギリシャ神話の牧神パンのことです。ローマ神話でのファウヌスですね。パンの子孫にサテュロスがいます。サテュロスはリック・リオーダンさんの『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズにも出てきました。サテュロスのローマ神話での名前はフォーンです。こっちは『ナルニア国物語』に出てきました。

なんの話でしたっけ?


あ、パンでした

パンにはいろんな神話があります。

パンは伝令神ヘルメスの息子です。生まれつき上半身が人、下半身がヤギの姿をしています。その姿があまりにも滑稽だったのですべての神々を笑わせたのでギリシャ語で「全ての」を意味する「Pan」という名前をつけられた───という説もありますが「餌を与える者」という意味の「Paon」からという説のほうが有力だそうです。

やぎ座(Capricorn)は星図のイラストを見てみると牧場や農場で見かけるウシ科ヤギ属のヤギではなく、上半身がヤギ、下半身が魚の姿をしています。実は、このパンが慌てて変身した姿なのです。

詳しく話します。

ティタノマキア(オリュンポスの神々とティタン神族との戦争)、ギガントマキア(オリュンポスの神々とギガス族の戦争)を経たあと、地母神ガイアは奈落タルタロスと交わり、最強最悪の嵐の怪物テュポンを生み落とします。テュポンはやがてオリュンポスの神々に戦いを挑みます。しかし大きさが半端じゃない。なんと頭から尻尾までで世界の端から端に届いてしまうのです。流石のオリュンポスの神々でも恐れおののいて動物に姿を変え、エジプトまで逃げました。古代ギリシャ人曰く、エジプトの神々が動物の姿をしているのはそのためだそうです。この時、パンはヤギになろうか魚になろうか迷っていたため、上半身がヤギ、下半身が魚というとんでもない姿になってしまいました。さらにパンは他の神々とは比べ物にならないほど混乱状態に陥ります。このことから、恐怖などからくる混乱状態のことを英語でパニックというようになりました。ゼウスはテュポンとの戦いに勝ったあと、このパンの姿を天にあげました。
(この戦いでゼウスはテュポンに四肢の腱を盗まれ幽閉されますが、雄弁と窃盗も司るヘルメスが奪い返し、運命の三女神モイラが「力が強くなる実」と偽って全く力がでなくなる「ただ一日だけ」という名の果実をテュポンに食べさせます。そしてテュポンは力を失い、腱を取り返し力を取り戻したゼウスによってイタリア半島の先で岩に潰されて動けなくなりました。今はその岩はシチリア島と呼ばれ、その島にあるエトナ火山からは今でも島の下で生きているテュポンが煙を吐いています)
この、パンが慌てて変身した姿はどこにでも、つまり全ての場所に瞬間移動できるそうです。

パンは好色な神の一人で、いつも相手となる女性(特にニンフ)を探しています。ある日、その標的となったニンフにシュリンクスという方がいます。シュリンクスは純潔の女神アルテミスを崇拝していたため、処女であることを望んでいました。なので、シュリンクスは追いかけてくるパンから必死に逃げます。パンは完全なるストーカーです。ところがシュリンクスは川辺でパンに捕まってしまいました。この時、シュリンクスは葦に姿を変えます。しつこいパンは葦になったシュリンクスを刈り取り、笛にしてしまいました。これがパンパイプパンフルートと呼ばれるものです。
別のニンフを追いかけた時はそのニンフを松の木に変えてしまいます。


また、別の時、パンはその自慢のパンパイプでアポロンに音楽勝負を挑みます。アポロンは芸術や音楽も司っています。この音楽コンクールに呼ばれた一人がミダス王です。彼以外の審査員はアポロンの方が上手いと言いましたが、ミダス王だけはパンの音楽の方が勝っていると言います。そのことがアポロンの怒りを買い、「お前の耳は節穴かぁーー!あってもなくても一緒じゃぁーー!!」という結論からミダス王の耳はロバの耳に変えられてしまいます。そして、ミダス王は常に帽子をかぶるようになりましたが、床屋には見せないわけにはいかなくなり、床屋はミダス王の耳の秘密を知ってしまい、その秘密を隠しきれなくなって、穴を掘ってそこに叫んだら草が声を拾って街中に王の秘密が流れた───この話は「王様の耳はロバの耳」として聞いたことがある方も多いと思います。

因みにアポロンとの音楽勝負、サテュロスのマルシュアスも挑みましたが、いろいろあって「なめとんのかぁーーー!」ってなってマルシュアスは皮剥の刑になりました。その時、友達のニンフやサテュロスが流した涙がマルシュアス川になりました。



一説に、パンは死んだとされることもありますが、それは間違いだとする説の方が有力だそうです。






最後まで読んでくれた人、本当にありがとう。





でゎノシ