7月18日の「インテル創業の日」は、世界中のパソコンの頭脳を支える巨大IT企業が、あやうく歴史的な珍名を名乗りそうになっていたという、IT史に残るユーモラスな裏話がある日です。

1968年のこの日、アメリカのカリフォルニアで天才エンジニアであるゴードン・ムーアとロバート・ノイスの二人によってインテルは設立されました。

新しい会社を立ち上げるにあたり、二人はごく自然に自分たちの名字を組み合わせて「ムーア・ノイス」という社名にしようと考えていました。

 

しかし、手続きの直前でとんでもない事実に気づきます。この名前を英語で声に出して読むと、「モア・ノイズ(もっとうるさい、より多くの雑音)」と全く同じ発音になってしまうのです。1ミリの狂いも許されない精密なコンピューターの部品を作る会社が、自ら「もっとうるさいです!」と宣言するのは縁起が悪すぎるということで、二人は慌ててこのアイデアを断念しました。

 

そして最終的に、集積電子工学を意味する英語の頭文字をスマートに略して現在の「インテル」と名付けられました。もし二人が発音の罠に気づかずそのまま突き進んでいたら、現代の私たちのパソコンには「モア・ノイズ、入ってる」という、なんとも賑やかで不安になるシールが貼られていたかもしれません。そんな世界線を想像しながら、手元のパソコンを眺めてみると少し愛着が湧いてきます。