1985年7月3日、映画の歴史、あるいは私たちの「未来」へのワクワク感を永遠に変えてしまう大傑作がアメリカで産声を上げました。
SF映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の劇場公開です。実はこの映画、完成に至るまでは「上品すぎる」「刺激が足りない」と、ハリウッドの主要なスタジオから40回以上も脚本を却下され続けた、いわば落ちこぼれからのスタートでした。しかし、いざ蓋を開けてみると世界中は大熱狂。中でも人々のハートを鷲掴みにしたのが、プルトニウムや生ゴミを燃料にして時速140キロで突っ走る自動車型のタイムマシン「デロリアン」でした。ガルウィングのドアを開けて激しい煙の中から現れるその近未来的な姿は、当時の子どもから大人までを「いつかこんな未来が来るかもしれない」と猛烈に興奮させたのです。
過去の若き日の両親と出会うという奇想天外なドラマと、張り巡らされた見事な伏線回収は、映画館を飛び出してまたたく間に世界的な社会現象となりました。何度もダメ出しを喰らった脚本が、この日を境に「世界一完璧な映画」へと化けた、まさに映画の神様が最高の奇跡を起こした記念すべき一日です。
