1877年4月12日、札幌農学校(現在の北海道大学)の教頭を務めたウィリアム・スミス・クラーク博士が、帰国にあたって教え子たちに残したあまりに有名な別れの言葉、「Boys, be ambitious(青年よ、大志を抱け)」が発せられたのがこの日です。
北海道の厳しい自然の中で共に過ごした教え子たちとの別れの際、馬上にまたがったクラーク博士がこのフレーズを叫んで去っていったというエピソードは、今や日本の青春の原風景として語り継がれています。
しかし、この有名な言葉には、現代の私たちが受ける「野心を持て」というイメージ以上の深い意味が込められていました。実はこの後に続く一節では、「金銭や名声のため、あるいは世俗的な功名心のためではなく、人間としてあるべき姿を完成させるために大志を抱け」と説かれていたのです。クラーク博士は、単なる成功者になることではなく、高潔な人格者であることを求めていたのでした。
また、当時のクラーク博士と学生たちの絆は非常に強く、彼は着任早々、校則を廃止して「紳士たれ(Be gentleman)」という一言だけで学生たちを導いたという破天荒な逸話も残っています。新年度が始まって少し経ち、日々の忙しさに追われて理想を見失いそうになるこの時期、4月16日は「自分は何のために頑張っているのか」という根本的な志を再確認させてくれる、爽やかな北風のような記念日と言えるでしょう。
