1月16日(木)

野坂昭如ルネサンス①好色の魂」野坂昭如(岩波書店)2007.5.16

最初の単行本化は、1968年3月、新潮社から。「アメリカひじき・火垂るの墓」もその年。「さらばモスクワ愚連隊」「海を見ていたジョニー」が67年。私は、五木寛之と野坂昭如の二人の作家から、小説を読む習慣をもたらされた。今回、半世紀ぶりにこの書を読もうと思ったのは、「近代出版史探索」にこの小説のモデル梅原北明が、結構な扱いで書かれていたから、「公職の魂」を思いだしたのでした。たしか、出版された当時、評判は、それほどでもなかった記憶があった。今回、読んでみて、面白かった。中身はほとんど忘れていた。野坂は、梅原を自分に投影して、貝原北辰を創造したのは間違いないところでしょう。50年ぶりの再会もわるくはなかった。