「日葬祭典 回想録」は「葬儀の話」「ヤクザの話」「神輿愛好会 櫻睦の話」「雑談」の4本柱で書き込みをしています。

 

2012年 平成24年10月に「暴対法」が強化されて、当社は30年近くやっていたヤクザの葬儀から一切手を引いて辞めました。勿論社員には絶対にヤクザとは今後絶対に付き合わない様に指示を出しました。

 

ただしヤクザの葬儀はやってはいけないという事ではなくて、「家族葬」でやる事に対しては別に反対はされていませんでしたが、人数が制限をされていたのです。お通夜と告別式を含めて葬儀に参列出来るヤクザの人達の人数は全員で5~6人という事でしたので、それでは絶対に無理なので当社ではヤクザの葬儀は辞める事にしました。

 

ただ当社はヤクザの葬儀を30年近くやらせてもらって本社ビルを購入したり、祭壇類などを揃える事が出来た恩義があるので、ヤクザの組員の人から一般の方の葬儀を紹介されたら、利益を折半にしてヤクザの組員の人に渡す事に決めました。

 

それに当社の社員は誰も個人的にはヤクザの組員の人とは付き合いませんが、会社としては付き合っていたという事になってしまうという事なんでしょう。当社はいくら「暴対法」が強化されたからといっても当社は30年近くヤクザの人達から可愛がって貰ったという恩義が有りますので、ヤクザの組員の人から「一般の方の葬儀を紹介するから、やってあげて」と言われたら「出来ません」とは言えなかったのです。

 

ただ一般の葬儀屋さんの場合はヤクザの葬儀を敬遠して誰もやらなかった訳ですから、ヤクザから葬儀を紹介される事はないでしょうが、私の場合は26才で独立してを3年間の間は葬儀の依頼が殆ど無くて生活に困っていたので、私の方から頭を下げてヤクザの葬儀をやらして貰った訳ですから、他の葬儀屋さんとは事情が違う訳です。

 

ただ私が少し気になっていたのは、現場担当の神輿愛好会「櫻睦」会長のY社員が非常ににヤクザが好きで憧れていたのと、いつも義理、人情、恩義の話しが好きで皆んなにその話しをしていて「Y社員の方からヤクザの組員の人達にすり寄って行ったり、ヤクザの組員の人達からものを頼まれたら嬉しくてしょうがないみたいですよ」という話しを社員の皆んなから聞いていたからです。

 

ただ神輿愛好会「櫻睦」会長のY社員がやっている仕事は「祭壇の飾り付け」「テント張」などの設営の仕事なので、ヤクザの組員の人達と知り合う事が無い仕事で、ヤクザの葬儀をやっていても自分の仕事が終わったらトラックなどの車の中で待機をしている訳です。

 

当社がヤクザの仕事をやる様になった最初の頃はいろいろな団体の葬儀をやっていたのですが、西口親分が住吉会会長になって、「住吉会」本部の指定葬儀社になってからは住吉会葬、関東二十日葬などの、「住吉会」の葬儀の中では1番規模が大きい葬儀しかやりませんでした。

 

この様な規模の大きな葬儀の場合は、祭壇などの設営が終わると私と中神という社員の2人だけが葬儀式場の中で、私が打ち合わせで中神がスナップ写真を写していたので、自然に「住吉会」の各一家の総長や最高幹部の人達には、私と中神の名前と顔も知られていましたし、雑談も交わしていました。

 

ただ大規模な葬儀の時には必ず参列者のお迎えの為に、若い組員の人達が葬儀式場の入口の前の両脇に規模によって違うのですが、1000~2000人の若い組員の人達が直立不動で並んでお迎えをするのです。

 

ただ「式」が始まる1時間位前から並ぶので「式」が始まる前までは、比較的若い組員の人達は自由にしている訳です。その時に神輿愛好会「櫻睦」会長のY社員はトラックの中から出てきて若い組員の人達に挨拶に行ったり、携帯電話の番号を聞いたり、冬の寒い日などの時にはカイロなどの買物を頼まれると喜んで頼まれた用事をやっていたらしいのです。

 

そんな感じで神輿愛好会「櫻睦」会長のY社員はヤクザの若い組員の人と知り合いになっていた様です。別に会社にとっては個人的に付き合わなければいいと思っていましたし、買物などの用事を頼まれても自分の仕事が終わった後なので、注意をする必要もなかったのでそのままにしておいたのです。

 

そして「暴対法」が強化されてから7年位経った2019年 平成31年頃にマリファナの「栽培と売人」をやっている女性が、ヤクザの組員の人に「最近警察にマークされているみたいなので、何処かで働く所を紹介して欲しい」と頼んだらしいのです。この女性は過去に警察に逮捕され「刑務所」に2年近く収監された事があるらしく、警察にマークされていたのでしょう。

 

この女性は10年以上前からヤクザの組員の人達にマリファナを「栽培」する事をやらされていたらしく、マンションでマリファナを「栽培」してヤクザの組員の人達に渡していたらしいのですが、自分もマリファナの「栽培と売人」になっていたらしいのです。その時に警察に逮捕されて刑務所に収監されたらしいのです。

 

そのマリファナの「栽培と売人」をやっている女性が働く場所をヤクザの人に頼んだら「わかった、「住吉会」の葬儀をやっていた葬儀屋の「Y」に頼んで、葬儀の時のセレモニーレディで働かせてもらう様に頼むから心配しなくても大丈夫だよ」と言ってくれて、当社の葬儀の打ち合わせ担当社員にセレモニーレディをやらせてくれる様に頼んだらしいのです。

 

ヤクザからマリファナの「栽培と売人」をやっていた女性を、日葬祭典のセレモニーレディとして働かせて欲しいと頼まれたY社員は断わるどころか、嬉しくて当社の葬儀の打ち合わせ担当社員に「その女性をセレモニーレディとして使って欲しい」と頼んだ訳です。

 

Y社員から頼まれた打ち合わせ担当社員は経理担当者のA社員に、今度新しいセレモニーレディを使うので給料を支払う事を頼んで当社の専属のセレモニーレディにした訳です。

 

打ち合わせ担当社員は神輿愛好会「櫻睦」会長のY社員がヤクザが好きで、個人的にいろいろな団体のヤクザと付き合っていたのは知っていたのですが、まさかマリファナの「栽培や売人」をやっていた女性をセレモニーレディとして使ってくれとは言われるとは思っていなかったので、その女性がセレモニーレディの仕事に慣れて来たので食事をしながらいろいろな話しをしていたそうです。

 

そうしたら、自分がマリファナの「栽培」をしていた事や、マリファナの「売人」をやって警察に逮捕されて刑務所に入っていた事などを打ち明けてくれたそうです。

 

そして最近警察にマークされて危険なのでヤクザの組員の人に就職を頼んだら、ヤクザの組員の人が日葬祭典のY社員にセレモニーレディで働かせて欲しいと頼んだ事などをすべて葬儀の打ち合わせ担当社員に打ち明けてくれたそうです。

 

そしてマリファナの「栽培や売人」を前から辞めたかったのだけれども、ヤクザの組員の人からどうしても辞めさせてもらえなかったそうです。

 

その女性の話しを聞いた葬儀の打ち合わせ担当社員はこのままこの女性をセレモニーレディとして使っていたら、日葬祭典に迷惑がかかると思って日葬祭典を退職したのですが、何しろ50才を過ぎていたので働く所も無くて結局マリファナの「栽培」の手伝いをして生活をしていたそうです。

 

ただ当社の指定葬儀社になっている病院や老人ホームには、病院経営だけではなく一流企業の「セコム」が運営している世田谷区にある「K病院」「K特別養護老人ホーム」や杉並区にある「O病院」、それに全国で1番入居料金が高い「S介護付き老人ホーム」があります。

 

当然Y社員が「暴対法」の後でヤクザと深い関係があったり、マリファナの「栽培や売人」をやっていた女性をセレモニーレディとして使っている事が、もし「セコム」に知られたら当社にとっては大変な痛手だと思って、当社に20年以上働いていた日葬祭典を突然退職した事を私は後で知りました。

 

このマリファナの「栽培や売人」をやっていた女性と、葬儀の打ち合わせ担当社員は警察に逮捕されて2~3ヶ月後に刑務所の中で「平成」から「令和」になった事を知ったそうです。

 

令和3年に刑務所から出所したのですが、女性はヤクザの組員の人から当面の間の生活費は貰ったらしいのですが、葬儀の打ち合わせ担当社員のは50才を過ぎて「前科」が付いてしまったので、働く所が殆ど無くて、私の知っている会社に入れてもらい、最初は契約社員だったのですが令和5年12月に正式な社員になれました。

 

私がマリファナの栽培や売人をやっていた女性に、「ヤクザと縁を切るのは難しいの?」と聞いたら、「「暴対法」が強化されてから皆んなが離れてしまったので、なかなか縁を切るのは難しいと思いますし、神輿愛好会「櫻睦」会長の「Y」さんみたいにヤクザが好きで自分からすり寄って行ってしまう様な人は非常に難しいと思います」と言っていました。

 

確かにヤクザと個人的に深い関係になってしまうと、私のヤクザの葬儀を30年近くやっていた経験から、ヤクザと縁を切るのは難しいと思いますし、ましてY社員はヤクザが好きで、ヤクザに憧れているな社員なので自分からヤクザにすり寄って行くので、なおさら難しいと思います。多分ファン心理みたいなものが働くのだと思いますから、宗教と同じ様なものなのでしょう。

 

ついでに興味があったので、マリファナの栽培や売人について聞いてみたのです。「マリファナは1年草なので1年に一度しか花が咲かないので、それを1年で3回咲かせる訳ですから非常に手間がかかります」と言っていました。

 

「栽培で1番大事な事は光、水、風が必要なので、最初にマンションを借りる時に電気のアンペアを50~60アンペアにしてもらうんです」と言ってました。

 

「それにマンションは人から見えないところを探すんです。そしてマンションに住んで居ないと栽培の世話が出来ないのと、不自然なので、都内に近い所でも大丈夫な訳です。普通は1年に1回しか花が咲かないのを、3回咲かせる為には強い光を当てて、あ早く成長させる訳ですから、電気のアンペアを最大限にしておく訳です」と言うのです。

 

「それに水耕栽培が1番いいので、お風呂場からホースで水を引いてくるのでマンションが1番いい訳です」

 

「それに臭いが強いので、換気を良くしなければならないので窓を開けて風通しを良くするのですが、近所の人にばれるといけないので、消臭剤を部屋の隅々まで出来るだけ多く置くのです」そして「栽培に使う道具類はインターネットで外国から、「マリファナ栽培セット」「野菜の栽培セット」を買うのですが、外国から買うと電圧を変更しなければならないので面倒なのですが、国内のセットを買うと足がつくので、必ず外国製を使うのだそうです」とも言っていました。

 

「マリファナ自体はインターネットで外国から買いますし、別に売る場所は決まっていなくて、手渡す場所を決めてその場所で手渡すそうです」

 

「客は口コミかインターネットが殆どですが、インターネットの場合は警察官がお客さんになりすましている事があるので、インターネットのお客さんには気をつけています」と言っていました。

 

マリファナの売人の中でも自分で栽培をしない売人は、マリファナをヤクザから買っていると言ってました。そして「これを機会にもうマリファナの栽培や売人はやりません」とも言ってました。