32歳で巨大卵巣癌と宣告され、自ら医師でありながら心身共に擦り減る生き方をしてきたことを反省した私。
これからの人生をしあわせあつめの旅とし、それを人と分かち合うために綴ります。
世界の生き物達を訪ね、いのちと幸せについて学び直しています。
ドキュメンタリー番組で見た、ある女性の言葉が忘れられません。
詳細をはっきり覚えていないのですが、
確か20代後半〜30歳くらいのミャンマー人の女性だったと思います。
彼女は幼い子ども達を抱えるシングルマザーで、隣国へ物を密輸し売ることで生計を立てていました。
密輸することは簡単なことではなく、毎回たった1人で、大変な苦労をして運んでいました。
それでも、とても貧しい彼女は、そうする他なかったのです。
ところが、ある日取り締まりの警察がやってきて、見つかってしまいます。
せっかく苦労して持ってきた品物を、全て没収されてしまいました。
こんな時、私なら…
もうおしまいだ、お先真っ暗だ…
と悲嘆に暮れてしまうと思うのですが。
彼女は違いました。
「次はもっと上手くやってみせるよ。私の生きがいは、生き抜くことだからね!」
と笑顔で言い切ったのです。
生きがいは、生き抜くこと。
なんて野生的で、力強いのでしょう。
やりたいこと、生きがいが見つからない…
辛いことばかりで、生きている意味がわからない…
いっそ消えてしまいたい。
そんな言葉を良く耳にします。
私もかつて、何のために生きているんだろう…と思ったことがありました。
でも、そもそも、
生きる意味は、生きること。
なのではないかと。
どんなに苦しいこと、辛いことがあっても、そんな状況でも生きていることに意味があるのではないか。
野生動物達を見ていると、なお一層、そう思います。
どんな状況だろうと、与えられた命を、一生懸命生きようとしています。
辛くても、苦しくても、そんな状況でも生きていることに、誇りを持って良いのだと思います。
病気でも、仕事や家庭で失敗しても、孤独でも。
それでも今息をしている。
それだけで、十分素晴らしい。
ミャンマーの彼女のやっていることは犯罪であり、決して正しいことではありませんが、
その言葉に、強い人ほど命の本質を心得ている、と思いました。
彼女はきっとこれからも、どんな困難があろうとも、一層目を輝かせながら生き抜いて行くのだろうと思います。

