Netflixのドラマで出産シーンを見た。
遥か昔の、自分の時の事を思い出した。
きっとあれは我が子3人共に、出産後の自分の気持ちと言ったら幸せの絶頂とも言えるくらいだったかと思う。
元気な子が誕生して自分が親となり、誰もが祝福してくれた時だった。
とても優しい、今思い返しても涙が出そうなくらい優しかった主人と共にこれから『家族』として一つの家庭を作り上げていくという希望でいっぱいだったし、
何より皆んなが元気だった。
そこから20年、末っ子が20になった年に主人が居なくなっちゃうなんて考えたことも無かった。
末っ子が二十歳。
そこまで生きてた、そこまでを見れたのだから良いじゃないという考えもあるのかも知れない
でも私にとって、我が家、子どもたちにとってのこれは青天の霹靂、今でも信じられない気持ち、あの時の衝撃を思い出すと固まってしまう思いがする。
普通に子どもが巣立つ、結婚するまで見届けることが出来て、
孫が出来たと聞いて心から喜びに溢れ、そしてその誕生と成長を共に見て行くことになるんだろうと漠然と信じ込んでいた。
主人が定年を待つことなく死んじゃうなんて、
私が45で未亡人になるなんて、
これって今でも信じ難い気持ち。
そのくらい…あり得ない、絶対に無いはずの事だったんだよね、私の中で。
いや主人の中でもそうだったはず…。
こんなとんでもない、今もあの衝撃が忘れられない気持ち、そんなのを抱え込んでいるくらい大変な出来事だったんだよね。
そして今もその続きの人生を私は生きています。
たった一度のこの人生、
少しでも笑って、元気出して堂々と生きるんだって決めたはずだけど、主人がもう居ないこと、そこを見つめるだけで、背けていた目を向けるだけでとても寂しく、悲しくなる。