昨日心臓病で入院した義父の病室に呼ばれた。姉が外に出たあと、病床の横に立った。真由美の隣にいたらもっと側に来いと言われて間近に立った。
「まだ頭がはっきりしているときに言っておきたい。娘が医学部を受験するときから将来は医者と結婚させたいと思っていたのだが、訳あってきみと結婚した。そしてきみのお姉さんと知り合って、世話をしてもらって、この歳でまた結婚できた。きみと真由美が結ばれなかったら真希との結婚もなかったわけだ。ありがとう。それでだ、遺言で財産を妻に相続させることにしたんだが、半分は代々のものなので、宮田家で何かあったら少し援助してもらえないかな。なにせ全部きみが管理運用することになっているから、恥を忍んで頼みたい。それと、かわいい孫をもう一人ほしいなあ、多いほどいいんだよ、ハハハ」(義父は僕のEDの件を知らない)
病室を出て、真由美が、
「なんだ、こんなことならお父さんの言に従って、無理してでももう一人産んでおけばよかったわね。でも今からでも大丈夫だから、がんばってつくりましょうよ。わたし次も女の子を産むから」
ふむ、応じたいけど応じられない身の上なんだ。