世界共通語の英語、基軸通貨のドル、軍事大国、クラウドによる情報管理、どうみても完全にアメリカの天下なんだが、そのなかで当初IBMからアップル、マイクロソフト、グーグルらの順でIT天下が代わっているようにみえる。そういう先端的世界情勢とは関係ないところで、人は満たされないでモヤモヤしている、悩んでいる、苦しんでいる。目の前にいる静代さんだって男性恐怖症で少し悩んでいるというのだ。


 男は、粗暴、乱暴、横暴、欲情丸出し、強い征服欲があり、デリカシーがない。女の意見をきかない、女性蔑視。そういうところが嫌でたまらない。それに、女性は常々第二の性としてとしてみられるのも嫌だと彼女は言う。


 ロバートは、毎日僕とつきあっているなかで、細かい変化や状況に応じて気分屋に順応していった。ふむ、エイミーは会話不足の相手に合わせられなかったのではないか。また、ささいなことだからこそロバートに対して直に言いにくいことがあった。へんな気兼ねだが、一定の心的関係ができるとそうなるものだ。静代さんの場合、気兼ねではなく、人ではないエイミーに対して思っていることを言いにくかったのではないか。ロボットが相手でも、コミュニケーション不足でうまくいかなかったのではないか。いやむしろロボットが相手だったからこそ、コミュニケーション不足になったのか。もともと話し好きな女性ではないのかな。