今日を、迎えられたことに、感謝。
過去のことを振り返るブログを書いています。
ご興味のある方は読んでみてください。
(続き)
父の葬儀は、2日後に、本当に親しくしていた親族のみで、一日葬で執り行われることになりました。
仕事は1週間休みをもらいました。
父を乗せた霊柩車には、自分しか乗ることが出来ず、母は叔母がお寺に送ってくれることに。
お寺に着き…
信じられない位小さくなってしまった父の入った箱を、畳の部屋に…
こんなに、こんなに、小さく、細い箱に、父が…
葬儀屋と叔父が到着し、自分と母を交えて打ち合わせをしました。
父が亡くなる前日に、母から納得のいかない頼みごとをされていました。
自分に、喪主を努めてほしい…と。
言われる気がしていました。
事実、動くのは自分…だけど、それはおかしい。母に反論しました。
しかし、母はどうしても、と繰り返すばかり。
そのことを叔父に聞かれ、
母が自分を見ました。
「…母が、自分にやってほしいと……」
「いやいや、それは駄目でしょ。奥さんがすべきだよ」
叔父は、即効否定し、母を説得しました。
母は、さすがに叔父に言われては、断ることはしませんでした。
当然…きっと、父だって反対する。
自分は、少しほっとし…
「今夜は、どうする?」
父と一緒に過ごせるか聞かれているのを察しました。
普通なら、親族が付き添うのが当然。
しかし、母がいる。
慣れない場所で一夜を過ごすことは、かなり厳しい…
こんな夜に、母をひとり残してここにいるのも…
「母のことがあるので、ここに泊まるのは出来れば避けたいのですが…」
叔父は承知している顔で
「わかった。俺はすぐそばだし、ここに残るよ。お母さんの側に居てあげて、また明日来てくれる?」
「はい」
自分は、申し訳ないけれど、叔父に父をお願いし、自宅に戻りました。
その間に相方に連絡をし、明日の夜までに来てほしいと伝えました。
親戚の人達にも。
役所で必要な手続きをし、公共料金や銀行での手続きし…
考えてるひまもないほど、あわただしく時間が過ぎていきました。
合間に御近所に電話連絡や、挨拶をしました。
皆一様に、信じられない…という表情をしていました。
その夜。
叔父と、叔父の兄が父に付き添ってくれました。
叔父と叔父の兄は、何年も交流がありませんでした。
ふたりの間に入っていたのが、父でした。
「お父さんが、あのふたりをひきあわせてくれたのかもね…」
母がポツリ、そう言いました。
仲良くやれよ。
そう言ってる、父が浮かぶようでした。
翌日は、自分だけお寺に出向き、葬儀の前の儀式に立ち会いました。
叔父と、叔父の兄が隣に座って話をしている…
一体、こんな光景は何年ぶりに見たんだろう……
昨夜は。
きっと、兄弟3人で。
つもりつもった話をしたんだろうな…
悲しみの中に、ひとつ…
ほんの少し、あたたかい気持ちになりました。
(続く)