先日、NHKのドキュメンタリー、「ミラクルボディ」を興味深く見た。
今回のオリンピックで金メダルをとったウサイン・ボルトと内村航平の肉体そのものを分析していく、良質な内容。
ウサイン・ボルトがなぜ体を傾けながら走る癖があるのか、脊柱側弯症という珍しい持病のためらしい。そのための怪我をしないよう、筋肉で鎧を作る必要があり、なぜ今回やけに筋骨隆々だったのかが理解できた。
彼の明るいキャラクターゆえ、見ているこちらもついつい忘れてしまうのだが、あれだけの記録を出すのに、それこそ血へどを吐くような練習の毎日を送っていたことも紹介されていた。あと、テグでのフライングによるトラウマとの戦い。周りからのプレッシャーを克服していく過程。
内村航平のブレない着地の秘密。
彼はあんな高速回転の演技中にも、周りの風景が見え自分の位置がわかるという。
超スローモーションカメラで見ても、彼の姿勢、着地地点、「どうして？」と思うほど、ぴったり真っ直ぐで、類まれな才能にただ人の体の不思議を思う。
人並み外れた素晴らしい才能の上に負けず嫌い、頂点を目指す人にしかきっと分からないだろう苦悩。一般人（とりわけ、子供の頃から運動神経の鈍かった私）には、ただただ、その上で結果を出し続けていることに、感激をし賞賛する。
しかし、こういうドキュメンタリーってやっぱり、NHKはうまいよなぁ。
つまらない感動系に持って行かないところに好感がもてる。
彼らの成し遂げた事柄そのものが感動できるので、余計な演出は要らないってことですね。