またまたウィニコット研究会繋がりで、本日もドナルド・ウィニコット(小児科医・精神分析家)の考え。「ひとりでいられる能力」についてお話しようと思います。


「ひとり」と言うと、孤独に耐える力❓ひきこもり❓と連想されるかも知れません。

ひきこもりの心性は、誰かといると自分の心がかき乱されて疲れる。それぐらいなら孤独に耐えていた方がマシだ…という心理。物理的に他者との境界線を作る事で、未成熟な自分をかろうじて守ろうとする。いわば究極の選択なのです。


しかしウィニコットの言う「ひとりでいられる能力」とは、意味合いが全く異なります。むしろ情緒的に成熟した人が得られる境地です。


乳幼児期の親密な母子関係を通し、十分な安心体験が得られると、今度は母親が実際に側に居なくても、心の中で存在するようになる。このため①ひとりでいても孤独や不安、寂しさに押しつぶされる事は無くなる。

次に互いを異なる「個」として受け入れ尊重し合えるようになると、誰かに飲み込まれるような脅威は感じなくなり、②誰かと空間を共にしていても、ひとりでいる事が出来るようになるのです。

ウィニコットの言う「ひとりでいられる能力」とは、この①②両方を指しています。
ぶっちゃけ。私はこの能力、ちょっと弱いかな滝汗
だけどこれは凄く大切だなぁ~と思うのですニコニコ

精神分析の理論なので。「また母子関係かぁ~」とは思いますけどねあせる
ここは「その人にとって重要な他者」と置き換えて考えれば良いのかな…と思いますウインク

そして私が最も注目したいのは、この理論。ウィニコットが元お師匠さんのメラニー・クラインと精神分析の祖であるジクムント・フロイトの娘アンナ・フロイトとの大喧嘩ゲッソリの最中。自分の立ち位置を悩む中で確立させていった理論だという点です。

生きていたら、色んな試練がありますからね。
悩んだ分、その経験を自分の糧にしていく。
ウィニコットの様に立派な理論は打ち立てられないけれどあせる
私もそんなふうにして2024年。今よりちょびっと成長していけたら良いな…。
そんなふうに思うのです照れ