学校に行こうと思うと、お腹が痛くなる。

会社へ行かねばと思うと動悸がする。

そんな身体症状には、下記に挙げたような、何らかの役割があると考えたのが、自閉症研究の大家でもあるカナーという精神科医です。


①入場券としての症状

②危険サインとしての症状

③安全弁としての症状

④問題解決の手段としての症状

⑤厄介者としての症状


腹痛、動悸、めまい、頭痛、摂食障害やリストカット…etc。何らかの症状がある事で、病院受診に繋がり(①の役割)、症状がある事で、周囲の人に、自分は今、ピンチだと気付いて貰える(②の役割)。

症状がある事でその症状の原因となる学校や職場からは離れて、真の崩壊を回避する事が出来るし(③の役割)、症状と向き合う事で、なぜその様な症状が出てきたのか。その原因となった問題と向き合うきっかけとなる(④の役割)。

更にはその症状を発症した原因が学校や職場、あるいは家族が抱える問題であった場合、自分がその集団を代表して症状を出す事で、周りにその集団が抱える問題に注意を向けさせるという役割もある(⑤の役割)。


症状に振り回されている時はしんどくて、「これさえ無くなれば…」と思われるかもしれません。

しかし症状には役割がある。単に症状を取り除けば良いという単純なものでは無いのです。

まさに体を張って訴えている、その症状が示す問題と向き合う。

それは人生の経験値となり、今後のより良い人生にプラスとなる。

そこには乗り越えた者だけが見える絶景が必ずあるのです照れ