年が明け、来週からは大学講義も始まります。ただ今、「中年期〜老年期の発達」についての講義の準備中です。少し前までは、「親の事」と思っていたのに、もはやガッツリ、「自分の事」ですガーン


中高年になると、記憶力や体力の衰えを感じる機会が増してきます。仕事は最前線から指導者的立場、さらには引退へと変化していきます。子どもも大きくなれば、まるで一人で大きくなったかのように、巣立っていくでしょう。女性であれば、閉経を迎えます。親、きょうだい、友達の訃報に触れる機会も増していきます。

人生の後半は、まさに「喪失」との戦いなのですショボーン


中高年は、こうした喪失や変化と上手く折り合いを付けながら、生活していかねばなりません。

そこで、そうした生き方へのヒントとして、ヘックハウゼンの生涯コントロール理論(「発達的制御の行為位相モデル」)を紹介したいと思います。


ヘックハウゼンによると、人間は成長と喪失をコントロールする方法として、「一次的コントロール」「二次的コントロール」という2つのコントロール法を無意識に使い分けているそうです。


「一次的コントロール」とは、周囲の環境に直接働きかけて、環境調整を行う方法です。具体的には、自ら新しいスキルを獲得したり、周囲に援助を求めたり…といった方法です。

これに対し「二次的コントロール」とは、自分の内面に働きかけ、自身の目標や願望を調整していく方法です。具体的には、若い頃みたいなジョギングが困難となると、今度はウォーキングに変えて運動は続けるといった具合に、体力に見合ったメニューに変更するなどの方法です。


どの年齢であっても、挑戦する気持ちや環境調整は必要だと思っています。だから一次的コントロールは全世代の人に必要です。しかし中高年に差し掛かれば、二次的コントロールの需要は高まります。こちらも上手く取り込んでいく必要があるのです。


2023年は始まったばかり。

ちょびっと2つのコントロール法を意識する事で、しなやかに、2023年を謳歌出来るなら、それはステキな事ですね爆笑