摂食障害という病気があります。俗に言う拒食症・過食症と呼ばれる病気です。表に見える症状は「食べれない」(拒食症)、「食べて吐く」(過食症)と異なりますが、頭の中は常に食べ物の事でいっぱいで、何も手につかない。体重の変動で気分も変動し、自己評価さえも変動してしまうなど、内面的な症状は同じです。
「真面目な人しかなれない病気だ」という点も共通しています。
真面目にコツコツ勉強した学校でのテストの点数が、自己評価と連動してきた人達にとって、テストの点数以外で勝負せねばならない社会は、大変な不安が伴います。だから数字として見える体重が、自己評価と連動し易いのです。
ただ「食べれば良いやん」、「食べたものを吐かなければ良いやん」などと言っても、何の解決にも繋がりません。
そんな事は、本人達が一番、分かっている事。
分かっちゃいるけど、それが出来ないから、苦しんでいるのです。だから病気なんです。
テストの点数や体重といった目に見える数字以外で、自分が認められるようになる
これがこの病気を克服する、最大の課題と言っても過言ではありません。
だけどこれが、ムチャクチャ難しい
彼女たちは、何度もくじけそうになりながら、それでもその課題と向き合い続けています。
そんな姿をハラハラ、時にはイライラさせられながらも、じっと見守る。そんな家族の姿も見てきました。
でもね。
この課題をクリアする事が出来た暁には…
「病気がこれまでの生きづらさに気付かせてくれた」「病気になったから、自分らしく居られる私がいる」など、あんなに苦しめられた病気を肯定的に捉える事さえ出来ちゃう自分に出会えますよ
きっときっと、大丈夫