「青い花」(若松英輔)

 心に
 悲しみの花を咲かせよ

 身を打ち砕くような
 嘆きはいつしか
 種子になり
 たましいに根を張るだろう

 胸を流れる
 見えない涙は
 渇くことのない水となり

 ほの暗い場所で
 静かに育つ若い芽は
 光の淵源を指し示す

 あふれでる芳香は
 天界への供物となり
 亡き者たちの
 こころをつつむ

 心に
 悲しみの花を咲かせよ
 
 その 青き花は
 いつの日か
 耐え難い苦しみを生きる
 お前自身をも救うだろう