3月もなかばというのに、積もるほど雪が降りました。夢を見て、起きてもしばらくぼんやりとその意味を考えながら窓の外を見て驚きました。前夜、そんな兆候はなかっというのに。

 こんな日があったな、そんなことを思いました。あのときは、ふたりして名残の雪に浮かれたのかも知れない。今はただ寒い、それだけのことです。

 人生はどんなにあがいても、努力とか気力とかと無縁なところでどうしようもないことがあります。
 そんなことを教えられました。教えて欲しくはなかったけれど。
 携帯電話に登録したままの君の番号が、着信表示されることはもうありえません。
 それなのに、万一のために最初のひとことを考えたりします。
 万一などあろうはずもないというのに。

 
 君は灼熱のアフリカで真っ黒に日焼けし、バイクで大地を疾走しているのでしょうか。
 巨大な太陽が地平線を赤く染めながら昇っていくのをじっと眺めているのでしょうか。
 喧騒の市場で、ビールでも傾けているのでしょうか。
 君の笑顔は最高だから、きっとどこでも愛されていることでしょう。


 一日たりとて、君を忘れたことはありません。
 君もそうだと知っています。

 薄曇り。空は今にも泣き出しそうです。
 それでもそろそろ、春の訪れとなるでしょう。
 明るい色の花でも飾りましょう。