「ヒツジ」(まど・みちお)
紙に
バカ
オタンチン
アンポンタン
と かいて
鼻の先に つきつけてやったら
メー メー ウメー
と たべてしまった
その目の すずしいこと!
うかんでいた わた雲を
いつのまにか たべてしまった
青空のようだ
たべられたのは紙ではなくて
ぼく という名の
アンポンタンではないかと思われてくる
大いなる羊と書いて「美」。字源は以下だそうです。
羊は古来より神事の際、献物として供えられていた動物です。大きな羊は献物としての価値が高く、大きいものは「善」いものとされていました。さらに神に供えられる羊は美しく完全であることを求められたことから、「大」+「羊」=「美」の漢字が生まれ、「美しい」という意味を持つようになったとのことです。そして、のちにすべての「美しい」の意味に用いられるようになりました。
また他説では、「美」下の部分の「大」は男性を表していて、古代中国の王が頭に立派な羊の被り物をするその姿が「美」の文字の成り立ちだといわれています。
また他説では、「美」下の部分の「大」は男性を表していて、古代中国の王が頭に立派な羊の被り物をするその姿が「美」の文字の成り立ちだといわれています。
漢文学者の白川静博士によると、「美」は羊の全形を現す“象形文字”だそう。白川説では、羊の上半身を前から見た形が「羊」で、「大」の部分は雌羊の腰の形なのだそうです。つまり、羊の角から後ろ足まで、全身を上から見た形が「美」であるとされています。いずれも、「美」とは大きくて立派な羊を意味しているようです。
さて、ヒツジ
偶蹄目でウシ科。ヤギに似ていても先祖は別のもの。角は渦巻き状で角のない種類もあり、細かく柔らかいちぢれた毛が全身に密生。草食性で、性質は温和。常に群れをつくる習性があります。毛や乳、肉や皮を供給する家畜として古くから世界各地で飼われていたようです。ことわざとしては、弱いものの代名詞のように使われますが、貴重な財産として富の象徴でもありました。
・牛羊(ごよう)の目をもって、他人を評量するなかれ
牛や羊のような目から見て他の者の悪口を言ってはいけない、自分の基準で他人を批判してはいけないという訓え。
・群羊を駆りて猛虎を攻む
力の弱い者も集合すれば強力になる。
・千羊の皮は一狐の腋(えき)に如(し)かず
羊の毛皮を千枚そろえても高価な狐の脇から取れるひとつまみの毛に及ばないことから、多くの凡人が集まっても1人の賢者にはかなわないたとえ。
・亡羊乃嘆(ぼうようのたん)
枝分かれの多い道へ逃げこんだ羊を見失った故事から、選択肢が多いと迷いが多く目的を見失いやすい、また学問の道の複雑さや難しさたとえられる。
・屠所(としょ)の羊
屠所とは屠殺場、自分の置かれている状況を知らない者のたとえ。
・羊の皮をかぶった狼
外見は非常におとなしいが、本性はその逆である。
・羊に虎の皮を着せたよう
弱い者が強がったり、愚かな者が利口ぶること。
・羊を以(も)って牛を易(か)う
小さいものを大きいものの代用にすること。
・羊頭狗肉(ようとうくにく)
羊の頭を看板にして実際には犬の肉を売っているということから、見かけと中身が一致しないこと。また見かけに騙されるなという訓え。
あ~、ヒツジを数えすぎて・・・もう眠くなってしまった~