このブログをご覧くださっていらっしゃる全ての皆様に、良き事が雪崩れのごとく起こる事を、お祈りさせていただきます。
なお、今回のネパール大地震でお亡くなりになった方々にご冥福をお祈りさせていただくと共に、被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
さて先日、東京は北品川にある原美術館に行って来ました。
ここは、閑静な住宅街の真ん中にあり、元々は個人の住宅であったためか、立派な塀と門がありました。
敷地の中も緑が多く、綺麗な中庭までありました。
そして、何と中庭では食事をする事も出来るんです。
ところで、今回こちらにお邪魔させていただいたのは、蜷川実花さんの個展「Self-image」を拝見させていただくためでした。
最近は、いわゆる「カメラ女子」なる言葉が流行るくらい、写真を撮る人が増えているようですね。
そんな中でも、蜷川実花さんは川野恭子さんと並んで、いわばカメラ女子の先駆的な存在だったんだろうと、想像されます。
(川野恭子さんの事は、また機会を改めて触れさせていただきます。)
蜷川実花さんは、今までに多くの写真集を出版なさっていらっしゃる他に、映画監督をなさったり、最近ではご自分でもファッションデザインをなさっていたりと、非常に多才な方です。
また、お母様の宏子さんもキルト作家として、東京・新宿の伊勢丹で期間限定のお店を出したり、と芸術一家でいらっしゃるようです。
では、本題に入って行きましょう。
原美術館は、1階と2階とその間にある階段の踊り場に、展示スペースがあります。
1階は、入口に黒い幕がある部屋と廊下、そして廊下の中側に作品の展示がありました。
と言っても幕のある部屋は、幕を開けるとちょうど中が映画館のように暗く、蜷川さんの映像作品が上映されていました。
映像は、
1、スクランブル交差点を渡る人々
2、無数の金魚
3、女性の唇のアップ
の3種類の画像が交互に、また時には重なり合って映し出されます。
最初はただ映像を追いかけているだけでしたが、そのうちにこれは街行く個性の無い人々を強烈に皮肉った内容なのではないか、と言う気がしました。
つまり、個性の無い人々を無数の金魚で例え、自己主張だけは強いと言う事を、唇と言うイメージで捉えているように思えたんです。
勿論、この映像の見方は自由ですし、こう捉えなければならない、と言う決まりもありませんので、これからご覧になる方はどのような印象をお持ちになるんでしょうか?
興味が湧きますね。
さて、1階をそのまま真っ直ぐ進んで行くと、廊下や廊下に面した部屋の中に、蜷川さんの作品が多数展示されています。
この写真は、細かい状況は分かりませんが、ライブ会場で盛り上がるオーディエンスの様子を写したようにも見えます。
個人的には、拳を振りかざして、ノリノリの状態になっているように感じました。
さて、こういう動きのある写真ですが、シャッタースピードを変える事によって、腕がブレていないように撮る事も可能です。
彼女の技術をもってすれば、そのような写真を撮る事など簡単なはずなんですが、それを敢えてせずに、こういう腕のブレを見せる事によって逆にライブの盛り上がった状態を見せる事を狙っているのではないか、と思われます。
他にも、肉屋の店頭で見かけるナマの丸ごとのニワトリの肉をそのまま写した作品や、食べかけの骨付き肉を写した作品もありました。
これらは、こうやって普段何も考えずに動物を殺して食べている人間へのアンチテーゼや警告のようにも見えます。
また、鍵付きのオリに入れられたネコの写真もありました。
とても不安げな表情が印象的でしたが、この作品などは人間の勝手な都合で毎年何万匹も殺されている犬や猫の現状を、こういう形で敢えて訴えかけているように感じました。
いわゆる「セルフポートレート」と言う物ですよね。
ただ、一つ気になったのが、この写真では彼女の肌が荒く見える、と言う事です。
仮に、もし本当に彼女の肌が荒れていたとしても、それを綺麗に修正する事はたやすい事だったはずです。
事実、他の展示されている写真は、見事なまでに綺麗な画像になっていますから、この作品は敢えて綺麗に修正しなかったのかも知れません。
また、よく、写真は拡大すると画像が荒れたりする事がある、と聞きますが、それならば何故荒れているにもかかわらず、このように大きな状態の作品を展示したのでしょうか?
そこには、なんらかの意図があるはずですよね。
個人的には、このように荒れた写真を展示する事によって、いわゆる彼女の心の「闇の部分」を表現したかったのではないか、と思うんです。
人は皆、他人に対して、また不条理な常識に対して日々神経を使いながら生きています。
そんな日常の中で、一人になった時にフッと出て来る普段とは全く別の内面や考え、感情、このような物を表現したかったのではないか、と想像しました。
そして、こちらの作品は、桜の咲く様子を写した作品です。
場所は、今や東京で一番の桜の名所になった、目黒川です。
とても綺麗ですよね?
ただ、綺麗な桜を綺麗に撮るだけではなく、とても幻想的な何かの物語の一枚の挿絵のように感じました。
このように、今回は過去に撮り溜めたたくさんの作品を、一挙に公開したように感じました。
ご覧になった方は、いろいろな思いがよぎった事と想像します。
にもかかわらず、それを壊すような個人的な感想を多く書いてしまって済みませんでした。
ただ、それ程までに今回の作品はどれも印象深く、感銘を受けたと言う事が言えると思います。
今回も、最後までお読みくださいまして、有難うございました。(^◇^)