相変わらず暑い日が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
漢方薬を飲んでいるせいか、今年の夏は暑さを辛いと感じる事もなく、大変楽に過ごす事が出来ています。

ところで、今まで触れる機会がなかったので言わないでいたのですが、実は現在うつ病の闘病中なのです。
と言っても、うつ病ってどんな病気なのか、お分かりにならない方も大勢いらっしゃると思います。
 
そこで、今回は健常者の方には絶対に分からない、病気をした人間の辛さを書かせていただきたい、と思っています。

まず、うつ病の症状について具体的に考えて行きたい、と思います。
うつ病の具体的な症状には、
1、睡眠薬が無いと眠れない
2、理由もなく悲しくなる
3、何をやるのも億劫で、何も出来ない
4、いざ何かをやり始めても、物凄く時間がかかる
5、集中力が続かない
6、根気が続かない
7、自分には価値がないと思う
8、何を見ても聞いても、楽しくない
9、食欲が湧かない
10、身だしなみに構わなくなる
11、お風呂に入るのも、爪を切るのも大変になる
などが、あります。

ちなみに、これらの事は全部私が経験した事です。

まず、健常者の方には、うつ病の症状にはこういう物があり、こういう事が出来ないのだ、という事を分かっていただきたいのです。
もう一つ言えば、仕事を休んだり、職場に来ても他の人のようにテキパキ出来ないのには、そもそもこういう症状があるからなのだ、という事をご理解いただきたいのです。

もう一つ言わせていただければ、これは今実際に具合の悪い方にお知らせさせていただきたいのは、これらの症状は、薬を飲んで静養していれば、良くなります。
時間はかかるかも知れませんが、薬を飲み続け、尚且つ「この薬は合わないな」と思ったらいろいろな薬を変えながらも、諦めずに治療を続けていれば、回復の兆しが見えて来ますので、希望を失わないでください。

ただし、薬だけでは治りにくい事が病気にはあります。
これは、一般の健常者の方は勿論、お医者さんなどにも理解してもらいにくく、そうであるが故にとても辛いのです。

それは何かというと、「自分は病気になって、社会から置いてけぼりになってしまった」という意識がある、という事です。
社会的疎外感とでも言うのでしょうか。

私自身の経験で言うと、朝ターミナル駅の改札口から出勤のために出てくるスーツ姿のサラリーマンを見るのが辛いのです。
そういう人達を見ると、「自分はあの人達のグループには入っていないんだ」という思いが湧いて来て、そういう時間帯に通院する事が辛かった事を思い出します。

その事をお医者さんに言ったら、「それでは、診察時間を変えましょうか?」と言われてしまい、ガックリ来た事があります。
その時、「この人は、人の気持ちが何も分からない人だ」という思いを強くしました。

つまりその時私は診察時間を変えて欲しかったのではなく、この疎外された自分の気持ちを分かって欲しかったのです。
このように、やはり病気の人の気持ちというのは、なった人でないと、分からない物だ、と痛感しました。

この話の延長として、周囲の人の無理解があります。

私が仕事を休んでいる時、病状が悪化して入院した事があります。
一応入院した事を伝えないといけないと思い、仕事先にTELしたら「元気そうな声してるねえ」と言われてしまいました。

こちらは大変苦しい思いをして入院までしているのに、「元気そうな声をしている」とは、何という言いぐさか、と感じました。
さらに、苦しいのをやっとの思いでTELしているのに、病室や病院のTEL番号まで細かく訊くのです。

もう、いい加減にしろ、と言いたかったのを、覚えています。
挙句、そこまで根ほり葉ほり訊いておいて、見舞いの一つも来ませんでした。
もっとも、こっちも見舞いになど来て欲しくはありませんでしたけど。

何か、病気というと、息も絶え絶えで、布団を被ってずっとウンウン唸っているようなイメージを持っていて、少しでもそれと違うと、「こいつは実は元気なのではないか」と思っているフシがあるようなのです。

実は、以前勤めていた会社の支所が家から割と近い所にあり、ちょっと具合の良い日にその辺りを散歩していたら、会社の顔見知りに会った事があるのです。
すると、早速その後TELがかかって来て、「もう治ったのでは」ないか」「今も通院しているのか」など、あれこれ訊いて来るのです。

まるで、こちらがサボッている、と言わんばかりの態度でした。
これでは、休んでいてもとても気が休まりませんでした。

このように、周りの人の無理解が、病気の人を追い詰めているんだ、という事をくれぐれも認識していただきたい、とこの場を借りて強くお願いさせていただきます。
そして、この事が病気以上に病気の人にとって辛い事なのだ、という事をご理解いただきたいと思います。