「飲食チェーンM&A編6」


[M&Aを回避するためにその3]


郷土料理部門を訪店するのですが

どの店長もその繁盛ぶりに自信満々の様子。


これだけ繁盛していて、まさか自分達の会社がそんな危機に瀕しているとは思いもよらないのは当たり前ですよね。


前副社長は仕入れや農業の事、そして業態開発など本当に長けていた方。


そしてカリスマ性も持ち合わせていた方。


当然ですが社員との信頼関係も相当強かった事と思います。


ただそこを曲げてでも更に売上を伸ばさないと目的は叶いません。


店長の方々には営業以外で経費が嵩み

どうしても12月で〇億の利益が必要だと

そこまでしか話せずでしたので

もうここはトップダウンで動かしながら

店長個々とコミュを強化し緩和させて行くしかないなと思いました。


今回の綱引きは本当に心身共に厳しい局面に来てましたが、それでも押し引きを止める事はしませんでした。


過去データを確認すると12月単月で月商が1億円のお店や9000万円7000万円のお店もありましたので、とにかく前年を越える客数を確保させて売上を作る事に専念するようにしました。


多少の無理は承知の上。


1日3回転の宴会、ゼロ分入れ替えを行ってくれたお店も有り、その壮絶な入れ替え作業を見た時に本当はお客様にとってもスタッフにとってもこんな事はさせてはいけないのだと心がズタズタに痛んだのを決して忘れません。


スタッフの皆さんも辛く厳しい日々を送られていた事と思います。


ただその時にはその方法しか無く

心を鬼にして売上を取る指示を出していました。


懐疑心ながら協力をしてくれる店長。


最後まで左を向いている店長。


反発して来る店長。


そして管理部の一部の非協力的な方々。


この時に短期間で人を掌握してベクトルを合わせる難しさを痛感すると同時に、何でこんな言う事を理解せず、反発して来る人達の為に自分がここまでしなくてはならないのかと沸々と怒りすら湧いて来ました。


一応私も生身の人間ですから(笑)


街にはサザンの白い恋人達が流れていて

この曲を聴く度にあの時の辛かった日々が

今でも蘇って来るのです。


本当はとっても素敵な曲なんですけどね😭