「大手居酒屋チェーン編22」


[怒涛の客数すき焼きランチスタート]


先行して虎ノ門店と八重洲店で始めていた

すき焼きランチを東京駅前店でもスタートすると

商品部長がお店にいらっしゃいました。


メニューはすき焼き1本

ごはんの普通と大盛りだけはありました。


内容はすき焼き+生卵+ご飯+味噌汁+香の物

そして赤ワインのショット

しめて480円税込み 破格のプライスでした。


1日の予測販売数は400食


その要員の確保と教育を早急にしなければなりません。


東京駅前店には社員が私の他に5名おりましたが

社員が長時間労働になる事を懸念して

完全アルバイト化を図ると決めて準備に入りました。


まず既存のスタッフからランチで時間帯責任者が出来そうな人をキッチンで1名と全体を任せられる人を1名めぼしをつけ説得にあたりました。


その当時はまだ時間帯責任者などの仕組みはありませんでしたので、職務内容を決めて時給を

その当時の200円アップでやっていただきました。


募集でもランチスタッフを採用する事が出来

近くの八重洲店で研修を行いました。


八重洲店ではすでに一日300食近く販売されておりその仕込みの量と営業の無駄のない

OPの見事さに感心した事を覚えております。


そしていよいよランチオープン当日


仕込みから戦争の始まりです。


仕込みは450食 


牛肉、白菜、ねぎ、豆腐、白滝をあらかじめ軽く炊いて、それぞれ一人前ずつに450個仕分けておきます。


ご飯も何回かに分けて炊飯


味噌汁もすぐに追加できるように準備


香の物と生卵、赤ワインも全てセット


そして盛り付ける陶板をステンレスの大箱に

入れてストーブで熱々にして準備完了


レジでは500円1000円での会計を想定して

釣り銭を20円と520円にセッティングさせておきます。


オーダーは打ち込む訳ではなく食券対応して

スムーズな入店を目指しました。


オープン当日は11時30分から「すき焼き定食480円」の立て看板を持って八重洲の交差点に立ち呼び込みを行いましたが、あっという間にお店の地下階段の上までお客様の列が出来、呼び込みをしている場合では無くなってしまいました。


その後も客足は途絶えず

キッチンもホールも戦場と化し

2時間びっしり怒涛の集客がありました。


八重洲地下街の飲食街はガラガラとなり

地下街の店長達が地上に何ごとかと

見に来るほど。


初日は確か追加仕込みをして480食以上は

売れたと思います。


この激しいランチを終えて、夜また繁忙の営業を

迎えるには昼夜しっかりスタッフを分けて

営業しなければどちらもクオリティが落ちてしまうなと実感しました。


幸いにもランチを任せた夜間の大学生の方が

本当にしっかりと仕切ってくれたおかげで

社員をランチに回すことなく夜営業に

集中させることが出来たのでした。


このランチ責任者の方は大学を卒業するまで

東京駅前店で働いて来れその後KFCへ 

就職されました。


この会社ではなくて残念ではありましたが

外食へ進んでくれた事を本当に嬉しく

思いました。