「大手居酒屋チェーン東京駅前店編」
[優しすぎる副店長]
副店長の名前は良寛さん
名字は控えさせていただきます。
その名前の通り見るからに温和で
顔から優しさが滲み出ている方でした。
人としては申し分無いのですが
この旗艦店を私の右腕として動かしていただくには厳しさや決断力、行動力がまだまだ不足していました。
営業中お客様の目の前でスタッフ同士が
ぺちゃくちゃ喋っているを目の当たりにしても注意出来ずに見ないフリをしてしまう。
料理が遅くてもキッチンに強く指導出来ない。
またシフトではスタッフの我儘まで聞いてしまい中々シフトが完成しないなどなど、このお店も学校みたいな雰囲気になっていました。
これは副店長を目覚めさせないと先に進まないなと考え、付きっきりでOJT指導を強化します。
「ほらあそこのスタッフが無駄話してるぞ
副店長が注意に行かないなら私が行って指導しようか」
「あちらのテーブル10分以上経ってるのに料理が何も出てないよ。私が調理場に行って確認してこようか」
「この日は売上予測が〇〇万円だからこんなに人はいらないからすぐ調整して。
他の日もまだ調整不足だから確認して報告下さい」など遣らなきゃならないようにどんどん仕向けて行きました。
当然スタッフ達は副店長に言い返して来たようですが、私はそこは絶対に譲歩しませんので
スタッフ達を何とかするしか無く、スタッフ達は不貞腐れながらも指示に従うようになって来ました。
副店長は私とスタッフとの両面からプレッシャーをかけられ胃が痛かった事と思います。
でもこの状況を改善出来なければ、例え店長に昇進したとしても理想のお店は作れず、お客様からの支持もいただけず、結果として副店長に逆戻りするのが落ちです。
ダンプは副店長の事を大事に想うからこそ
心を鬼にして指導を強化して行ったのです。
副店長が本当に優しい方だっただけに
ダンプも心身ともに痛みを伴って行くのでした。