(ネタバレあり)
『どうすればよかったか?』という映画が、前から気になっていた。
近くの映画館では上演されないのであきらめてたけれど、ブロ友さんが紹介されてて
がぜん観たくなった。🤩
統合失調症の姉とその両親を弟が20年間撮り続けた記録映画だ。
夫を誘ってみたが、「かなり重い内容のようなのでちょっと、、、」とお断りされた。😅
私はこういう社会派のドキュメンタリーが好きなのだ。
息子のことで福祉関係の施設に相談や見学に行くと、よく統合失調症という病名を聞く。
直接そのような方に接したことがないし、学んだこともないので
実態は、ほとんど分からない。
まずは知りたいという気持ちがあった。
遠方の映画館では、この映画は1日1回しか上映されていない。
行ってみると、場内はガラガラでほぼ貸し切り状態のため、ゆったりと観れた。
作品の中の両親は、医師と研究者であり、専門的な知識も教養もあっただろう。
札幌の「すすきのホテル殺人事件」でも父親が精神科医だった。
にもかかわらず、医療機関で治療するわけでもなく、世間から隠すような対応を続けていた。
自分達だけで抱え込んで何とかしようという姿が見られる。
そこには、娘の病を受け入れることができないことと
世間体ということがあったのだろうと想像する。
だけど、家族だけを責めることができない社会の問題がある。
これは、他人事ではない。
以前と比べてずいぶん話題にしやすくはなっているが
不登校、ひきこもり、発達障害など
気楽に話せない、隠したいことという雰囲気が世間にはある。
私も息子のことを分かってくれそうな相手かどうかを見極めてから話をしている。
それは、自分と息子を守るための防衛反応であり、私の生きづらさでもある。
精神疾患となると、まだまだ偏見や差別が多くオープンにしにくい。
家族だけで抱えることを選択した、いや選択せざるをえなかったのかもしれない。
両親は、お姉さんが外に出られないように玄関に南京錠を付けていた。
病気になってからでも、お姉さんも両親も論文を書くことや名誉にこだわっていた。
お姉さんが亡くなった時に、お父さんが棺の中に論文を入れていた。
「充実した人生だったと思う」と言ったお父さんを見て
優秀だったお姉さんが病気になってしまったことを最後まで受け入れられなかったのだろうと感じた。
お姉さんの人権は、大切にされていたのだろうか。
親の見栄を優先させてきたのではないだろうか。
そんな家族の記録を公開した弟である監督が伝えようとしたことは何なのか
重い内容というよりも
じんわりと深く考えされられる映画だった。
お母さんが亡くなって病院に入院した時に、合う薬が見つかって
お姉さんの顔に生気が戻り、柔らかな表情も見られるようになった。
肺がんで亡くなるまで家族と(おそらく)穏やかに暮らせた(であろう)日々がせめてもの救いに思えた。
