ボランティアスタッフとして参加している地域の不登校の会で、給食試食会があった。
不登校の親子で、給食センターの見学をするという企画だ。
主催者さんの人脈や関係者のご好意で実現したらしい。
当日、私は参加できなかったけれど
何組かの親子で、調理場を見たり、配膳をして試食をしたり、給食についてのお話を聞いたり、楽しい時間だったそうだ。
その中に、給食を初めて食べたお子さんがいたことを知った。
私は思わず涙がこぼれた🥲
その子は、学校生活を経験していないのだろうか。
親御さんの気持ちを考えると、胸が締めつけられられる思いだった。
親なら、我が子にはみんなと同じような経験、体験をさせたいと思うだろうと想像した。
でも、はて?と気がついたことがあった。
給食を食べたことのないお子さんをかわいそうだと思うのは、私の勝手な思い込みではないか。
当人達は、(今は)それを選んでいるのかもしれないし
納得して割り切っているのかもしれない。
私が同情するのは、的外れかもしれない。
『子どもは学校に行って給食を食べるのが当たり前』という価値観がまだまだ私の中に強くあることに気づく。
よく聞いてみると、ホームスクールをしているご家庭のお子さんで
食育クイズの時も物おじせず活発に答えていたそうだ。
自己肯定感高そう。
大多数に合わせようとすることで自己肯定感が下がる子もいれば
その中で頑張ることで自信のつく子もいる。
のびのびとした環境で自己肯定感を育む子もいる。
その子その子で違う。
息子の場合、学校はひどく嫌がったが、給食だけは好きだった。
人の中での活動は苦手なのに
ランチルームでの給食には参加できた。
元々、食べることが好きだし
幼い頃の子育てサークルやリトミックでも、活動には参加しなくても
おやつの時だけは、ちゃっかりとみんなと座って食べていた
「給食がなかったら、とっくに学校に行くのをやめていた」と本人が言っていたくらいだ。
野菜の好き嫌いもなくなり、給食には感謝している。
一方、食物アレルギーがある、極端な偏食がある、人といっしょに食べられない
そんなお子さんにとっては、給食は辛い時間かもしれない。
学習でもなんでも、大多数に合わせたものは、そうでない少数の人への配慮が欠けていることが多い。
ともあれ、試食会に参加した子ども達は
「また給食を食べてみたい」
「今度は揚げパンがいい」
などと言っていたそうだ。
いい体験ができてよかったと思った。