(2017年1月21日、ちょこちょこと文章変えてみたので改めて。)
前回、設定を載せたやつ。
なんとか、最初のは書けたかな。短いけど。SSかも。気力があったら続き書くかも。
※趣味で書いているものなので、クオリティや文章の書き方については優しく見てください。
では。
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【気づいて、触れて。】
「ねぇねぇ、この話知ってる?」
「唐突だな(笑)で、何の話よ?」
「この近くに現れるっていう噂の妖しい幻の花の話。」
「あぁ。ここ最近若い人の間で騒がれるようになった“願いの花”のこと?」
「そうそう!通称“願いの花”の噂!」
「えーっと?なんだっけ。……あっ、そうそう。
《夜深く、星明かりもない新月の下。“願いの花”は咲き誇る。
花弁の色は闇の色。人の心を表すように触れた者の心を映す。
求める者に幸あらんことを。真に想う者にそれは姿を見せる》とかなんとか。
誰の投稿かはわからないけど市の掲示板に匿名投稿があったんだってね。」
「そうなの。でもこの話、ちょっと妙なのよ。」
「ん~、何が?うん、まぁ、投稿の内容的に妙ではあるけどね。」
「ううん。そうじゃなくて!いや、確かに変な内容だけども。
ほら、うちのお父さん、市の職員をしているじゃない?しかも広報部でメディア面担当。だからなにか詳しいこと知っていないかと思って、この噂のことを昨日聞いてみたのよ。」
「へぇ。んで?お父様はなんて?」
「そしたらね、そんな投稿されたログは無かったぞ、ですって。
市が運営している掲示板だから犯罪に繋がる投稿がないか意味深な投稿がないかとか、メディアチェックは細かくしているし、そんないかにも怪しい投稿がなされていたら俺も知っているだろうって。管理者である俺が見ていないんだからその情報はデマだって。」
「ほう?実に興味深い。」
「でも、噂があることは事実でしょう?だからね、噂の通りにその投稿が現れるっていう午前一時を待って、お父さんに確認してもらおうと思ったのよ。」
「おぉ。まさかの掲示板管理者が否定ね。
えぇ~と。その噂って、①願いの花に出会うには祈りの投稿を見つけて自分が今何を強く願っているかをその投稿に返信しなければならない。②願いの花がその願いを聞き入れてくれる場合にのみどこにいつ現れるのかのヒントが貰え、③その投稿が多く目撃されているのは午前一時~午前三時の間で、返ってくる返信の文章表現から投稿主は男性らしい、だっけ。瑞月、だいぶ頑張ったね(笑)。」
「うん!いつもは11時には寝ている私が起きてたんだもの。
あ、それでね、例の午前一時になって市の掲示板を立ち上げたらね……」
ふふっ。声をひそめて雰囲気を作ろうとしている瑞月、とても可愛いわ。
あ、話の続き。ちゃんと聞いてあげなきゃね、拗ねちゃうから(笑)
「……あげたら?」
「あげたら……。なんとねっ!その投稿を見つけられたのっ!!
噂通りに匿名希望になってて、文面は鈴ちゃんがさっき言っていた通り!」
あぁ、もう。ほんとにこの子は可愛いなぁ。ほら、嬉しくてぴょんぴょんしたいけれど堪えてしないっていうところとかね(笑)うん、私には分かってしまっているからね?瑞月さんや。
「おぉ!見つけられたのか。凄いじゃん!文面も噂通りっていうね。」
「ねっ、凄いでしょ!?あ、でも、それにはこう続きがあったのよ。」
「続き?」
「そう、続き!えっとね、あ、うん。
《美しき心の色にのみ花弁は満たされ露と消える。
消える心は過去に帰らん。真に望む者に我の姿は見えるだろう》って。
それを見つけたとき、私、うれしくなっちゃって。すぐにお父さんにも見せたんだけど…」
瑞月があまりにも熱を込めて話すから、私はついついこの話に興味を持ってしまったのだけれど。今になって思い返すと、この時点が私にとって未来を変える分岐点だったのね。
まぁ、今更後悔なんてしないから良いんだけどね。あぁでも、少しは警戒すべきだったなぁ。
「美しき心の色に消える心、ねぇ。抽象的すぎてちょっとよくわからないけども。でもまぁ、さすがに頑固なあんたのお父様でもあんたの話を信じたでしょ?実際にその投稿をみつけたわけだし。」
「ううん、それが。ここからが私がさっき言った“妙なこと”の話なのだけれど。
見つけた後、本当にすぐにお父さんに見せたのよ。時間にしても1分もないくらい。私はその投稿を見つけた喜びで浮かれたまま、お父さんに『ね?あったでしょ?この投稿のことよ』って教えたのよ。」
「うんうん、それで?」
「それで。お父さんに確認してもらったのだけれども。その投稿をみたはずのお父さんがね?『そんな投稿どこにあるんだ?ふざけているのか』 って。」
「ん~、どういうこと?投稿はあんたがちゃんと見つけたのにその投稿をお父さんに見せたらなくなってた、ってこと?」
「よくわからないけれど、そういうことね。」
「う~ん。噂になっている市の掲示板って他のページのフリートーク用掲示板と違って市の許可なく投稿したり取り消したり出来ないやつだったはず。それに、あんたが見つけたっていうなら間違いないはずだし。」
「うん。私は確かにこの目で確認したわ。
それに、私に嘘つきの才能が無いことは鈴ちゃんが一番よく知っているでしょう?」
「そうね、知ってるわ(笑)まぁ、そもそも私はあんたが嘘をつくなんて思ってないけども。
お父さんに見せたページは正しかったの?見せたところがずれてたとかじゃなくて?」
「むぅ…。そこは私もちゃんとしたわよ!だって、噂の投稿を見つけたのよ!?
元々お父さんに確認してもらうつもりでその投稿を探していたんだから、間違った掲示板のページや範囲を提示することはないわ。きちんと確認したもの。」
「ふ~ん?うーん。じゃあ、お父さんに見せた後は?」
「それが…。お父さんにその投稿を見せてそんな投稿なんかない、って言われた直後に私がお父さんに渡したPCを横からのぞいたときにはまだあって。でも、お父さんからPCを返してもらって再確認したときにはもう無かったの。」
「ほぅ?幻の花にまつわる幻の匿名投稿、刹那に現れ刹那に消える、か。しかも大人には見ることさえ叶わないという特典付き。さらには私の身近に噂に関する不思議体験者現る、とな。ふ~ん?ふふっ。いやはや、実に興味深い話だねぇ。」
「ね、妙な話でしょう?鈴ちゃんならこの話をしても馬鹿にしないで聞いてくれると思って。
本当に鈴ちゃんにだけよね、こんな話が出来るのは。他の人に話そうものなら噂が噂でなくなってしまう可能性があるし…。」
「まぁ、ねぇ。あんたの場合はいい意味でも悪い意味でも周囲に与える影響力が強すぎるもの(笑)第54代桜花黎明高校2年生にして生徒会会長であり、渡良瀬瑞月の公式ファンクラブが勝手に設立されそうな勢いで支持率を伸ばし続けている、猛烈愛されキャラのみ~ちゃん。」
「……いくら大親友の鈴ちゃんでもね、そんな間違ったからかい方をすると私、怒るよ?拗ねちゃうわよ?」
「はいはい、ごめんて(笑)私が言ったことで間違った情報はなにひとつないんだけども。
うん、とりあえず!私が結論として何が言いたかったのかというと。瑞月は私の自慢の親友だから、周りが瑞月の話を聞いてどんな反応を示したって気にしなくていいよ、もっと自分のポテンシャルに自信を持てや、と言うことですな。」
「………。私、鈴の親友でいられて本当に良かったと思う。大好きよ、鈴ちゃん。」
「ふふっ。そう、面と向かって言われるとなんだか照れるね(笑)
うん、私も瑞月の親友でいられて本当に良かったって思っているよ。」
このときの私には、遠くない未来を見通すことなんて出来なかった。
無関心こそが悪であると、虚しさと愛しさは紙一重であると、私は気づくことが出来なかった。
ただ、この瞬間は私にとって平和で愛おしい世界だった。
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頑張れたら、続きを書きます。よくあるお話展開です。
では、また。