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今回は前回の予告から大分間が空いてしまったので予告とは違った内容にしようと思います。

今回の内容は「現代における派遣の問題点」を書いていきたいと思います。


みなさんは一時期派遣が大問題になったのを覚えていらっしゃいますでしょうか?
派遣で問題が起きたときに、メディアが話題にしたのは次の2点
「雇い止め」の問題と「偽装請負」のこの2点を問題にしました。
ではこれの何が問題だったのか。
そしてこれ以外にもどういう問題があるのかを詳しく見ていきましょう。


まず派遣というのは何か、どうして生まれたのかという根本の部分から見ていきましょう。
まず大元を辿っていけば日本では派遣という職業の形態は全面的に禁止されていました。

なぜ禁止されていたのかというと、そもそも労働者というのは一つの企業で雇われて働くのが通常であり、労働力という観点でのみ個人を見た場合派遣というのは奴隷制度に近いものがあるため倫理的に禁止されていました。

これがまずは一部の社会的に見ても優秀なスキルを所持している人に限って開放される形になりました。
これはもしその仕事を切られるという事が起きても優秀なスキルを持っていることにより、すぐに次の仕事を見つけることが出来るであろうという考えです。

そして最後に一部の特殊な仕事を「除き」ほぼすべての業務への派遣が解禁されました。


さてここで筆者は感じました。
この流れから皆さんは違和感を感じませんか?

最初の考えでは奴隷制度に近いという倫理観から禁止されていました。
その次の特殊な技能を所持している人は解禁。

ここまでの流れはまだ理解できますが、最後のほぼ全ての業務への派遣の解禁。
これは最初に危惧していた奴隷制度の解禁とも言えるのです。

ここまでが派遣業務の今までの大まかな流れです。


次に今現在の労働者派遣事業と言われている業務の仕組みについて考えていきましょう。

この労働者派遣事業ですが、大きく3つに分けることが出来ます。

まず1つ目が「一般労働者派遣事業」
これは皆さんが知っている派遣のことを指すかと思います。
簡単に言えば登録制と呼ばれている派遣になります。

次に2つめは「特定労働者派遣事業」
これは派遣会社で正式に雇われている従業員のみを派遣することが出来る事業者のことです。
正社員であったりと派遣先が無い状態でも、派遣会社から給料が保障されている人だけを派遣できるということになります。
ちなみに一般労働者派遣の認可を受けている会社はこの特定労働者派遣も行うことが出来ます。

最後に3つめは「紹介予定派遣」
他の2つと大きく違うのは、こちらは派遣先の従業員として正規雇用を前提とした派遣ということです。派遣元となる派遣会社に雇用されている人が行くのは同じですが、この派遣はお互いにマッチすれば即雇用が大前提となっています。


この3つが所謂派遣会社と言われる会社が行っている業務ですが、今の派遣業界と労働環境を大きく歪めてしまっている原因でもあると私は考えています。

というのも、最初に話題にしました派遣は現代の奴隷制度だということにつながってきますが、大きく労働環境を歪めてしまっているのが「一般労働者派遣」だと思っています。

いったいなにが問題なのか、最初に挙げましたが私が問題だと思っているのが一部の特殊な業務を除きほぼ全ての業務の派遣の解禁です。

最初に解禁された派遣は特殊なスキルを有しており業務を打ち切られてもすぐさま他の業務につけるであろう仕事のみです。

これに関しては時代の流れ等も確かにありますが、まだ理に適っていると私は思います。
あくまでも労働力ではなくスキルを売りにしていると言えるからです。

しかしほぼすべての業務についての派遣が解禁されたことにより、特殊なスキルではなく労働力が商品になったと言えます。
これはあくまでも私の持論ですが、労働力という商品については固定給と確かな雇用が前提だと私は考えています。

よって単純な労働力を商品としている派遣は少なくとも特定労働者派遣もしくは紹介予定派遣のみとするべきだと思います。

こうすることにより、労働者の雇用の安定性は格段に良くなりますし、派遣法とは別に正社員ですので労働基準法に守られることになり企業側も安易な解雇は出来ません。

今はどの市場においても労働者不足が問題となっていますので、企業側もよほどひどい労働者でなければ解雇というのはなるべくしたくないのが現状です。


こういうことを主張すると毎回、そもそも派遣業がなければ企業が直接雇用をしてくれるはずなのに!
という人が現れますがどの市場でもスポットによって人を雇いたいというような状況が出来上がってしまっているので派遣自体をすぐになくすことは不可能と言えます。
派遣があるからさまざまなイベントが簡単に行える、いろいろな専門的なサービスがあるという点はすでに破棄することのできない市場になっていると思います。

こういう状況で派遣をなくしてしまうと、短期のアルバイトが増えてしまい毎回募集を出し、育成をしていると企業の体力が落ち労働者に渡る賃金も減ることになるので、直接雇用は増えても賃金がかなり減ることになるので、一長一短と言えるでしょう。



まとめ
労働基準法にしても労働者派遣法にしてもそうですが、労働に関する法律は全て違法な会社を潰すためにあるのではなく、労働者を守る為に作られています。
この観点から労働者が声をあげなければどうあがいても違法な会社はつぶれることもありませんし、この世からなくなることはありません。

さらに言えばどれだけ企業努力をして労働者の為にホワイトな企業を作って運営をしても、ホワイト企業がブラック企業を駆逐することは不可能な法律作りがなされています。

よく世間で聞くのは「ブラック企業で働いてるなら辞めれば良い」
「通報しなくてもそのうち潰れる」という声を聞きますがこれは全くの間違いです。
会社の規模が大きいホワイト企業よりも会社の規模が数倍も小さいブラック企業の方が圧倒的に利益が出ます。
労働者一人ひとりがしっかりと声をあげていかなければ、やがて全ての企業がブラック化する時が必ず訪れるように日本の法律は出来ています。

海外の法律と日本の法律とで全く違うのは、日本の法律はみんなが法律を守る前提で法律が出来ています。
悪を裁くための法律ではなく悪を生み出さないための法律なので、悪が生まれた後のことは想定されていません。

日本人は態度で示す民族性が強いですが、法律は全く逆で作られているのでそれを良く覚えておきましょう。


次回は「中小企業の労働実態」を書いていきたいと思います。
ではまたの機会に!