never 2 | 青いたんぽぽ

青いたんぽぽ

ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 

 

元々、物や人に執着することもない

与えられたものは頂くし、好きと言われれば付き合う

 

来る者は拒まず去る者追わず

 

そんな感じの俺だったけど

 

翔くんと出逢った時、心の底から

 

『欲しい』

 

と思った

 

今までそんなことを思ったことのない俺は、どうしたらいいのかもわからず

でも、翔くんだけはどんなことをしても、言葉は悪いが

 

『俺のモノにしたい』

 

だから、すげー頑張った

元々、同性を好きになったこともないしそういう機会も無かった

それは、翔くんも同じ…だったと思う

あんな美人で完璧な人

俺以外も狙ってるやつはいたはず

なりふりなんて構ってる暇はない

人生で初めて、俺は告白をした

翔くんは初めは戸惑っていたけど、俺の本気を認めてくれて

顔を真っ赤にして、頷いてくれた

その時は、ホントに死んでもいいとまで思ったのに…

 

 

なんで、こんなことになったんだろ…

 

 

 

「落ち込んでる場合じゃないでしょ!!早く、翔さんのとこに行けよっ!!」

 

ニノに怒鳴られて、急いで店を出た

 

 

こんなとき、車でも持ってれば…

 

免許のない俺は電車に揺られながら、車窓から流れる景色を見つめる

 

いつも遠くに出掛ける時は、翔くんが運転してくれて

助手席から綺麗な横顔を見るのが好きだった

 

『見ないでよ』

『いいじゃん』

 

照れる翔くんが可愛くて、いつも怒られながらその横顔を見てた

翔くんには見せたことはないけど、俺のスケッチブックには翔くんの横顔が何枚もある

横顔だけじゃない

 

笑った時の顔も

美味しそうに何かを食べる顔も

眠ってるときの顔も

怒った時の顔も

 

翔くんしかないんだ

 

俺のすべてだから

 

 

「翔くん、ごめん」

 

今、こんな時に言っても無駄だって分かってるのに

 

「ごめん」

「本当にごめん」

 

「別れたくなんかない」

 

 

翔くんの住む部屋までずっと…ずっと言葉にしていた