とことんごちそうになり、
「泊まっていきますか?」
なんて言われたんだけど、さすがに初めて訪れた部屋に泊まるなんて悪いから断ったのに
「残念です」
って、本当に残念そうにされて
オレ、泊まったほうがいいの?
なんて思うくらい
別に女でもないから、襲われるってわけでもないし
だからといって、このまま泊まるのもやっぱりどうかと思う
「また、今度な」
そう言えば、相葉くんの顔がぱぁーと明るくなって、両手を掴み
「絶対ですよ!逃げないでくださいね!」
「逃げるって何だよ」
「ふふふ。それは、その時に」
なんて意味深に言われて、言い様のない危機感に襲われた
それからは、何度か休日の度に出掛けるようになり
でも、お互いの部屋に行くようなことは無かった
別に、警戒してるとかそんなようなこともない
ただなんとなく外で会うことが多いし
帰りも部屋の前まで送ってもらうことがあっても
また今度にします
って、言うばかりで
オレの部屋もそーとー片付いているわけでもないから入られても寛げはしないだろう
ただ、部屋に飾ってあるスノードームを見るたびに
見せてあげたいな
なんて思う
貰ったものもそうだけど、他にもたくさんあるから、それらも見てもらいたいなって
相葉くんにもらったスノードームを手に取り
「次は誘ってみるか」
そう呟いて、手にしたスノードームに雪を降らせた