智くん、リーダー継続
おめでとうw
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
女の子の歓声は可愛いと思うよ。
それだけでもやる気が上がる。
単純だと言われても仕方ない。
だって、オレは男だ
あのふわふわした身体を抱きしめてみたいって思うよ
一度もねぇーけどな!
でも今、オレが抱きしめられてるのはどう考えてもそんなふわふわした身体ではなくて。
線は細いが、しっかりとした男の身体。
しかも、抱きしめられるって…
確かに言ったよ。
人前ではするな、家でしろって。
はい、言いました。
けどな…
「いつまで、こうしてんだよ」
「俺の気持ちが伝わるまで」
「一生ねぇー」
「どういうことよ、それ」
「どうもこうもねぇー!いい加減、離れろ!離せ!!」
部活も終わり、校門で笑顔で待つこいつを見て、思わず逃げ出そうとしたが、さすがバスケ部のエースだけあって、瞬発力と足の速さに勝てるわけもなく。
すぐさま捕まり、隣にいた松潤はご愁傷様って笑ってオレの肩を叩いて置いていった。
覚えてろよ、松潤
そのまま引きづられるかのように家に帰り、リビングまで連れていられこの状態。
かれこれ、1時間はこれだ…
2、3分 ならまだいい。
だか、いくらなんでも抱きつき過ぎだ。
正直、腹も減った。
「なぁ」
「離れないからね」
「腹が減った」
たぶん、こいつは何を言っても離れてはくれないだろう。
なら、正直な今の気持ちを伝えるしかない。
「お前がオレを抱きしめるのが好きなのはわかった。後で思う存分オレを抱けばいい。だがな、オレは今死ぬほど腹が減った。何か食わせろ」
どの言葉に反応したんだろう?
こいつはぱっとオレから離れて、目をキラキラさせながら。
「うん!分かった!すぐに用意するからね!あっ、先にシャワー浴びて!!」
嬉しそうにキッチンに走っていくこいつの後ろ姿を見て、なにか物凄く大変な事を言った気がしたが、とりあえずは自分の腹が大事だ。
「すぐに出てくるよ」
「うん。そんなに綺麗にしなくてもいいからね」
「どういう意味だよ?」
こいつは、ふふふと笑って。
そんなの、また、すぐに入らなきゃいけないでしょ
背筋が寒くなるような笑顔と言葉
やっぱり、オレ、なにか言ったんだな
そう思ったが、きっと気のせいだということにして。
何、食えるのかなぁー
と、呑気にバスルームに向かった。
つづく