しょーさんは、ホントに可愛いと思う←どうした
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収録終わりに、少しだけマネージャーと話をして楽屋に戻ると、しょーちゃんしかいなかった。
「あれ、みんなは?」
しょーちゃんは、カバンに荷物を積めながらこっちを見ずに。
「つ…次の仕事があるみたい」
身体に緊張という文字がはっきりとわかるくらいに不自然な動きをしている。
さっきまでのあの態度はなんだったんだ…
誰にもバレないように。
いつものしょーちゃんだったのに。
俺と二人きりだと、こんなにも違うの?
「しょーちゃん」
今にも逃げ出しそうなしょーちゃんに優しく声を掛ける。
「あのね」
こっちを向いてよ
そんな言葉を掛けたところで、しょーちゃんはこっちを向いてくれるわけない。
だから
俺はしょーちゃんの後ろからそっと抱きしめた。
しょーちゃんの身体がぴくりと跳ねる。
「大丈夫だよ、これ以上何もしないから」
そう優しく言った。
ニノのいない場所で
ニノに何も言わないで
卑怯なことをしているのは分かってる。
けど、どうしても俺はしょーちゃんに伝えたいんだ。
「ごめんね、しょーちゃん。俺、しょーちゃんに言っておきたいことがあるんだ」
しょーちゃんは俺のことを拒否しないで、黙ってそのままでいてくれた。
「俺は、しょーちゃんのこと嫌いじゃないから。そんなこと一度だって思ったことないから」
「じゃ…」
「何?」
なんで、オレは相葉さんのこと、憶えてないの?
その答えは、俺が思ってることで間違いはないと思うけど。
それを今、ここで言うのは間違ってる。
しょーちゃんは俺の腕から離れ、真っ直ぐに俺を見つめて言う。
「相葉さんは、分かってるの?オレがなんで、こうなったのか。なんで、相葉さんがそんなに苦しそうな顔しているのか。オレ、すごく大切なことを忘れてる気がするんだ。でも、思い出そうとしてもぜんぜん思い出せなくて。ニノもオレと居る時、すごく辛そうな顔するんだ。ニノも相葉さんも、オレと居ると辛いの?苦しいの?オレ、そんなに苦しめるようなことをしてたの?なぁ、知ってんだろ、本当は。オレ、何したの?」
苦しそうに唇を噛み締め俯いた。
「しょーちゃんは、何も悪くないよ。悪いのは、俺だから」
「でも!」
俺はしょーちゃんの両手をぐっと掴み。
「もう少しだけ、待ってくれないかな?」
「それは、どういう…」
「今はまだ言えないから。もう少しだけ。もう少しだけ、待ってて」
「相葉さん?」
俺は今すぐにでもしょーちゃんを抱きしめたい衝動を抑えて、にっこりと笑った。
つづく