進まねぇな、おいww
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俺の隣に微笑みながら座ってるしょーちゃん。
そんなしょーちゃんがすげー可愛くて、幸せで。
小さい頃もこんな感じで俺は幸せだったんだろうなって思う。
いつも一緒にいてくれたはず。
隣で笑っていてくれたはず。
その頃もすげー可愛かったんだろうなって。
「ねぇ、しょーちゃん」
「ん?」
「小さい頃の写真ってないの?」
じーちゃんが絶対撮らせてくれないって言ってた。
だから、かーちゃんが黙って撮ったあの一枚しかなくて。
もしかしたら、もっと見れば思い出せるかしれないって思って聞いてみたけど。
「ごめん、無いんだ」
「1枚も?」
しょーちゃんはこまった顔をして。
「実家にはあるんだけど、ここには無いんだ。あんな格好してたなんて恥ずかしいだけだろ」
「え?可愛かったよ?」
「まぁーくんだけだよ、昔からそんなこと言ってくれるの 」
「ニノも大ちゃんも可愛いって」
「可愛くなんかないよ」
しょーちゃんは、テーブルに置いてあるグラスの縁を人差し指で滑らせながら言う。
「いつもあんな格好してたから、ずっと友達も居なくて。まぁーくんに出逢って、まぁーくんが似合うよって、本気で言ってずっと一緒に遊んでくれたから。友達もいっぱいいたのに。オレ、ホントに嬉しかったんだ。だから、ずっと一緒に居たかった。けどさ、まぁーくんが引っ越すって聞いた時、すごいショックだったんだよ」
しょーちゃんは、すごく寂しそうな顔していうから、ぎゅっと抱きしめる。
「ごめんね」
「ううん!まぁーくんのせいじゃないし!子供のオレらにはどうしようも出来ないことだから」
「そうなんだけど」
「でも、またこうして、まぁーくんと一緒に居られるようになったから」
しょーちゃんは、抱きしめる俺の腕に手を掛けて、こっちを向いてにこってする。
その姿。威力ありすぎんだろ・・
「もうさ、離れることないからね」
「うん」
「でも、やっぱり、ごめんね」
「だから」
「俺、その頃のこと、全然憶えてなくて。しょーちゃんのこと、なんで思い出せないのか、さっぱりわからないんだ」
「熱出したからじゃないの?」
「それもそうなんだけど。なんか他にもあるんじゃないかって。いくら熱出したからって、しょーちゃんのこと忘れるなんてさ」
「うーん。どうなんだろうね」
「俺さ、ずっとしょーちゃんと居たんだよね?」
「うん。いてくれた」
「じゃさ、しょーちゃんに引っ越すこと言ったんだよね」
「うん」
「そのとき、俺、どうだった?」
「え?」
「なんか、約束とかした?」
たぶんなんだけど、俺だったら、しょーちゃんと何か約束してたんじゃないかって思って。
何も言わずに別れることは絶対しないから。
しょーちゃんは、うんと頷いて。
「大人になったら、迎えに来るって言ってくれた。まぁーくん、オレのこと迎えに来るからって。
だからね、ホントに待っちゃってたんだけど」
なんて照れていうから。
俺、なんてバカなんだろうって。
こんなに長い間待たせてしまって。
「ごめんね」
「また、謝る。オレは、まぁーくんに謝ってもらいたくないんだけど」
しょーちゃんは、むぅーっとした顔して俺を見る。
可愛いねー
じゃなかった。
「ありがとう、しょーちゃん」
「うん」
「しょーちゃん」
「何?」
大好きだよ
腕の中にいるしょーちゃんを強く抱きしめて、キスをした。
つづく