大舞台で自己新記録 | 小田雅起のブログ『オダリンの○○』

大舞台で自己新記録

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Tokyo2020昨日から陸上競技が始まりました

 

男子3000mSC予選

三浦龍司選手(順天堂大学)、青木涼真選手(Honda)、山口浩勢選手(愛三工業)の3名が出場。

 

3名とも今年の日本選手権で三浦選手が日本歴代1位、山口選手が歴代4位、青木選手が歴代5位の記録をだして臨みます。

 

青木選手は2組9着、山口選手は3組12着で残念ながら予選落ちでしたが三浦選手は1組2着で決勝進出、しかも自身が持つ日本記録を6秒更新した8分09秒92は予選全体を見ても2番目の記録でオリンピックではこの種目49年ぶりの決勝進出の快挙です。

 

三浦選手はこの種目では既に5月と6月にも立て続けに日本記録を更新する中で今回同じ組にいた優勝候補の選手を相手にラスト1周を前にギアを切り替え先頭争いを繰り広げて僅差での2着でした。

 

三浦選手はこの3000mSCの日本記録保持者ですが現在19歳なのでこの種目の日本学生記録とU20日本記録の保持者にもなり、高校時代同種目U18日本記録で高校記録保持者でもあります。更には2000mSCのU20とU18日本記録、3000mの日本人学生記録とU20日本記録、ハーフマラソンのU20日本最高記録など多くの種目で記録を塗り替えてきました。決勝での順位と記録が楽しみです

 

 

男子走高跳予選

衛藤昂選手(味の素AGF)と戸邉直人選手(JAL)が出場。

 

予選を通過するには2m30を超えるか、又はこの記録の通過者が12名に満たない場合は記録上位の選手が通過できます。同じ記録でも跳躍回数で順位が変わってしまうのでそのあたりの戦略も求められます。

 

自己記録2m30日本歴代6位の記録を持つ衛藤選手の記録は2m21で予選通過ならず。自己記録2m35日本記録保持者の戸邉選手はアジア大会や世界選手権への出場経験はありますが五輪は初出場、今大会は2m28を記録し予選通過、こちらも五輪で日本人の決勝進出は49年ぶりとのこと。

 

男子400mH予選

山内大夢選手(早稲田大学)、黒川和樹選手(法政大学)、安部孝駿選手(ヤマダホールディングス)の3名が出場。

 

この種目に3名も出場すること自体が珍しいと思いますがそれだけレベルが上がっているという事です。ベテランの安部選手と大学生の若き黒川選手と山内選手。

 

山内選手が2組3着で着順で準決勝進出、この勢いで残りの2名も準決勝に行って欲しかったのですが日本選手権を制した黒川選手は前半からスピードが上がらず、世界選手権では準決勝進出経験のある安部選手もまさかの予選敗退。現在伸び盛りの山内選手の準決勝の走りが楽しみです。

 

女子5000m

廣中璃梨佳選手(日本郵政グループ)、田中希実選手(豊田織機TC)、萩谷楓選手(エディオン)の3名が出場。

 

予選通過は各組5着+6着以降の上位記録5名。この種目で廣中選手は日本歴代3位、田中選手は4位、萩谷選手は7位の記録を持ってます。

 

1組には廣中選手と萩谷選手、積極的にレースを引っ張った廣中選手は9着でしたがタイムで拾われ決勝進出。萩谷選手は12着で決勝進出ならず。田中選手は5位以内を狙える位置にいましたが最後の最後で抜かれ7着で記録は14分59秒93、しかし予選通過ラインは14分59秒55でした、惜しい…でもこれが陸上競技の、勝負の厳しさなんです。

 

しかしこの大舞台で3人とも自己新記録を出しました、廣中選手と田中選手はそのまま日本歴代3位と4位のですが萩谷選手は日本歴代7位から6位になりました。田中選手は15分00秒01だったので初の14分台でした。萩谷選手は今回新谷仁美選手が10000mに専念するために出場権が回ってきました、レース後のインタビューでは世界のレベルの違いを痛感させられた、と言っていましたが、この回ってきた出場権、心身の調整をしての自己新記録は大きな経験になったはず、今後の活躍が楽しみです。田中選手はまだもう1種目あるのでそちらでも応援します。廣中選手の14分55秒87は日本人の五輪記録としては過去最高記録だそうです。決勝はどの様な走りを見せるか。

 

男子100000m決勝

相澤晃選手(旭化成)、伊藤達彦選手(Honda)の2名が出場。

 

昨日行われた種目では唯一の決勝種目、つまり陸上競技最初のメダリストが誕生する種目です。共に昨年12月の日本選手権で日本歴代1位(相澤選手)と2位(伊藤選手)の記録をだしたばかり。

 

この種目は五輪では日本人の最高順位は4位、これを超えればメダルという偉業です。5000m通過位までは両選手並走するかのような走りでしたが伊藤選手が途中から苦しそうな表情になり遅れ始め相澤選手は17位、伊藤選手は最後気力を振り絞り競っていた選手になんとか勝ち22位でした。

 

そして本日も注目種目オンパレード!日本選手が出場するのは男子100m、男子棒高跳、男子走幅跳、女子100mHの各予選です。日本選手はいませんが女子100mの決勝もあります。今日も頑張ってください