ヨガの帰り、意を決して店内に入った
ものすごく洒落ている
店内にいる人たちは、みな上品でスマートだった
たまに顔を出す整備士さんも
なんか素敵✨
場違い
ヨガの後でシャワーを浴びたばかりのノーメイク
服はユニクロの楽ちんなやつ
そして駐車場には、少し薄汚れた軽自動車
帰りたい

でも、もう出ることはできない
簡単なアンケートを書きながら、ミニクーパーの話をした
専門的な説明は、正直よくわからない
でも
「昔からフォルムが可愛くて憧れていたんです。
ヨガの帰りにいつも目に入って、気になっていて…」
そう、正直に伝えた
シートに座らせてもらう
あ、この座り心地
以前、仕事用の椅子を探していたときに出会った
40万円の“社長椅子”と同じだ
ハンドルにも装備にも触れず、
ただ、じっと座っていた
480万円のミニクーパー
諸経費を入れたら、もっと高いだろう
「ちょっと贅沢ですね
でも、とても素敵でした
ありがとうございました」
そう言って店を出ると、
スタッフが3人、並んで見送ってくれた
ゲッ
(あのですね、この軽自動車、私のじゃなくて息子のなんです)
(小回りきくから、ちょっと借りただけで)
(本気出せば買えるんですよ、一応
まあまあ稼いでますし…)
車から降りて、全力で言い訳したくなった
きっとこのあと3人でコーヒーを飲みながら、
「あの人、何だったんだろうね」
と話しているに違いない
……いや
あんなハイソな人たちは、
そんなこと、言わないのかもしれない
さよなら、ミニクーパー
そして、わたしの見栄
