【備忘録】平教経(たいらののりつね)☆『星合世十三團』 | 観劇のためのプチ備忘録

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『星合世十三團』のプロローグは、平家きっての猛将、平教経(たいらののりつね)の登場で始まります。


父は平清盛の弟。

安徳天皇の生母、徳子(とくこ)とは従姉弟関係です。

物語によっては、教経と徳子が思い合ってる設定もあります凝視


教経は義経をしぶとく狙い、屋島の合戦でも強弓で義経を討ち取ろうとして、

義経をかばった佐藤継信が戦死。

継信は佐藤忠信の兄さんです。


壇ノ浦の合戦でも義経を船上で追い詰め、義経、危機一髪!というところで、

義経は「八艘(はっそう)飛び」で逃げおおせます。

義経の運動神経の良さを物語るエピソードです✨


義経に逃げられた教経は、近くにいた源氏の兄弟武将を両脇に抱え、

「冥土の供をせい!」と、海中に身を投げます。


…ここまでは『平家物語』の話ですが、『星合世十三團』では、その教経が実は生きていた!という設定なのです。


さて、教経は吉野山の荒法師、横川覚範(よかわのかくはん)になりかわりますが、

横川覚範佐藤忠信に討ち取られたようで、吉野山に首塚があります。

吉野山の花矢倉あたりで佐藤忠信横川覚範に矢を射かけて討ち取ったようです。


このエピソードに加えて、教経に兄の継信を討たれた忠信が見事に兄の敵をとるのが大詰めなのです。


エピソード①

佐藤継信・忠信兄弟と教経の因縁


エピソード②

横川覚範と佐藤忠信の戦闘


なるほど、忠信との因縁があり、教経は横川覚範になりかわったのだと、納得です。

あ、教経にやられた横川覚範は升三郎さんでした。




平家一門が沈んだ壇ノ浦です。