【『團菊祭』備忘録】おでん燗酒(かんざけ)、甘いと辛い | 観劇のためのプチ備忘録

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観劇やダンスが趣味です。
ロシアバレエから舞台芸術の世界へ。
團十郎襲名公演中は歌舞伎を集中して観ます。
舞台鑑賞で学んだことや感じたことを書きつづります。
劇場の施設管理や設備管理、アートマネジメントに興味があります。

『四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)』の場面で、

おでんの屋台で実に美味しそうにおでんと🍢とお酒をいただくシーンがありますよだれ


…飯テロ。。

花籠バーあたりで日本酒とおでんの「お疲れさまセット」があったら、幕間に迷わず買っていました。

季節外れですが、おでんには燗ですね日本酒


江戸時代は外食産業のブームで、おでんは振り売り(天秤棒をかついだ移動販売)でした。

劇中、主人公の富蔵(とみぞう)が「おでんかんざけ」の暖簾(のれん)をかけて、おでんとお酒を売っています。


売り文句は、

「おでんかんざけ、甘いと辛い~」

江戸時代のおでんには味噌をつけていたようでして。

味噌の味は、甘いものと唐辛子を添えた辛いものがあったようです。


登場人物のセリフに、

味噌はちくまに限るのう」

というものがありました。

はて、「ちくま」とはなんのことやら。


ふと筋書に目を通すと、ちくま味噌の広告ページがありました。

株式会社 ちくま。

令和の今でも現役で営業されています。


創業1688年。

いやはや300年以上の老舗です。


歌舞伎って、広告を兼ねて、実在したお店の名前を劇中に盛り込んでいるのがおもしろいですね。


さて、江戸時代、おでんの具は何だったのでしょうか?

コンニャクとか芋とか。

大根もあったかも。