日舞のお稽古の後、歌舞伎座へ。
『團菊祭五月大歌舞伎』を観に行きました。
「夜の部」です。
演目は、
⚫伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
⚫四千両小判梅葉(しせんりょうこばんうめのは)
です。
『伽羅先代萩』の「御殿」の場では、菊之助さんが乳母の政岡(まさおか) を演じます。
茶道のお点前でお米を炊く「飯炊(ままた)き」が見せ場です。
「飯炊き」はなかなか舞台で見かけないので珍しかったです。
…この「御殿」の場では、我が子がなぶり殺しに遭うのを堪える母親の苦衷と慟哭が描かれています。
R15ですね。
政岡の息子、千松は何度も何度も懐剣で刺されます。
悲鳴をあげる千松をじっと見守る政岡。
皆がはけた後、千松の亡骸(なきがら)を前に泣き崩れる政岡に涙が止まりませんでした。
千松役の丑之助さんは、政岡演じる菊之助さんとリアル親子です。
そういう背景もあってか、千松臨終のシーンはグッときました。
團十郎さんの仁木弾正(にっきだんじょう)登場シーンでは、私の座る3階席まで良い香りが漂ってきました。
迫力のあるさすがの存在感。
弾正は悪の魅力を放ちながら悠々と去っていきました。
壁に映る弾正の影が不気味でした。
『四千両小判梅葉』は大泥棒のお話です。
原作は河竹黙阿弥です。
黙阿弥は、『弁天小僧菊之助』など盗賊を主人公にした「白浪物(しらなみもの)」 ジャンルが有名です。
江戸の牢屋内の場面がおもしかったけれど、淡々と進んで単調でした。
富蔵と藤十郎といえば、江戸城の金蔵から四千両を盗んだ大泥棒です。
将軍様の金蔵から奪うとは大それたことを…!
四千両は、現代の金額にすると、数億円です。
(いや、もっとかも。。)
100万や1,000万円ではなく、億です。
もっと、家族や牢屋の仲間の反応が「げえっ」とか「何やってんの!?」という大きなリアクションの方が良かったです。
大泥棒の富蔵と藤十郎への周りの反応が普通すぎました。
富蔵役は松緑さんです。
おおう、家元💦
團十郎さん、菊之助さん、松緑さん。
旧平成三之助を観れて昔が懐かしかったです。
令和三之助はいつそろうのかな。