『藤娘』を人生初!通しで踊りました。
…2、3回、先生に音楽を止められましたが、、、
まあ許容範囲(で良いでしょうか)。
踊りは約20分💦
お稽古の最初は、『藤娘』の挿入歌「潮来出島(いたこでじま)」を踊っていたのですが、
気がついたら、『藤娘』の最初からお稽古をすることになりました。。
洋舞で1人20分の踊りはなかなかありません。
『藤娘』の舞台は大津(滋賀県)。
当初は、大津絵に描かれた藤娘が人間の男に恋をして、絵から抜け出してくるという趣向でした。
最初は舞台暗転で暗闇の中で音楽が始まります。
「若紫(わかむらさき)に十返(とかえ)りの 花をあらはす 松の藤浪(ふじなみ)~」
ときたら、柝(き)の音がして、舞台が明るくなります。
おなじみ「チョンパ」です。
バレエやオペラでも会場が暗い中、ドラマ導入の前奏曲が流れ、音楽が観客を物語に誘います。
これから始まるものへの観客の期待と妄想は、否が応でも、ふくらみます。
妄想は暗闇の中で行った方が良いですよね。
そして、幕が上がり、舞台がまばゆい光の中に浮かびあがります。
『藤娘』は、幕開きではなく、照明で切り替わるのですね。
闇から光へ転じて、妄想ストップです。
ドラマ本編が始まります。
ベリーダンスショーでも前奏をお客様にたっぷり聴かせてから、焦らして焦らして…
引き延ばして…
ついに!ダンサー、ドヤ顔で登場!という演出があります。
前奏は妄想時間であり、焦らしテクニックですな

さて、『藤娘』の舞台美術は、松の木と藤です。
「男は松 女は藤」。
松の木は男性を、藤は男性に寄り添う女性を表現しているようです。
…藤はツル性だから締めつけるのでは

でも、そこがいいのかな。。
「若紫(わかむらさき)に十返(とかえ)りの 花をあらはす 松の藤浪(ふじなみ)~」
松の花は、100年に一度咲き、1,000年で十回咲くというわけで、「十返りの花」と呼ばれています。
「若紫」や「藤」は、『源氏物語』を連想させます。
「手にかくる ものにしあらば 藤の花 松よりまさる色を見ましや」
『源氏物語』で薫の君が松にからまる藤の花を見て歌った和歌です(たしか💦)。