「夜の部」の演目は、
⚫相生獅子(あいおいじし)
⚫慶安太平記
⚫口上
⚫勧進帳
でした。
『相生獅子』は、能の『石橋(しゃっきょう)』を典拠とした歌舞伎舞踊です。
いわゆる「石橋物(しゃっきょうもの)」です。
莟玉さんと廣松さんの舞踊でした。
獅子になった時のお二人のユニゾンの舞が見所です。
獅子舞のシンクロ率が高いほど、客席から拍手が起こります。
獅子は、ライオンではなく、中国の伝説上の生き物です。
文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の乗り物だそうです。
『慶安太平記』もお初の演目でした。
…由井正雪って、どなたでしたっけ?から始まりました。
自分、学生時代、選択科目は世界史だったので、日本史の登場人物があまりわからず💦
源平合戦は得意なのですが。。
物語に入っていけず、スイマーに襲われました。
しかし、後半の大立ちまわりからテンションが上がり、回復しました。
アクション✖️アクションの連続です。
男女蔵さんは満身創痍でした。
『口上』では、團十郎さんのにらみです。
昔、真似をしたくて、にらみの練習をしましたが、
眼球がつりそうだったので、やめた思い出があります。
襲名披露公演当初は、長丁場の正座がツラかったのか、モゾモゾしていた新之助さんが
堂々とした たたずまいになりました。
成長を感じましたよ。
さて、朗々と響く声での挨拶は、菊之助さんです。
はりのある良い声です✨
いやでも『勧進帳』の富樫への期待が高まります。
そして、迎えたる『勧進帳』は…
もう最高でした
特に山伏問答の迫力は、たまりません。
何も書いていない勧進帳を富樫がのぞき見をしようとし、弁慶がキッと向き合う場面からの、
激しい二人の掛け合いは、手に汗にぎるものでした。
「山伏は問答無用で切る!」と言っていた富樫の、義経一行を見逃す苦渋の決断では、
あまり富樫の動きはないものの、セリフだけで魅せられました。
「音羽屋ー(*≧∀≦*)!!!」
やはり團十郎さんの相方は菊之助さんが一番です✨
とっさの機転とは言え、主君である義経を散々叩(たた)いたことを恥じてションボリする弁慶。
義経が慰めますが、ションボリです。
弁慶、義経の前では可愛いのです。
義経一行を見逃すことで死罪になるかもしれない富樫から弁慶へ差し出された盃(さかずき)は、
今生の別れを意味する水盃(みずさかずき)のようでした。
富樫の思いを汲(く)んで、しんみりする弁慶が酒の力を借りて義経たちを逃がす「延年の舞」も圧巻でした。
ラストは万感の思いを込めた弁慶の飛び六方です。
感動で涙涙でした。
名古屋まで仕事の間隙をついて観劇に来た甲斐がありました(シャレではない)。
写真は、御園座近くの「セリーヌ」のフレッシュジュースです。
コールドプレスのニンジンジュースでした。
プチフルーツがサービスでついてくるのが素敵です✨