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☆スカイ ブルー ノート♪

☆空色のノートに大好きな映画や音楽やetc.…について綴ってゆきます♪

10月頃から今敏監督のアニメ作品を立て続けに観てきた。
きっかけは、舞台「LILIUM リリウム」「我らジャンヌ」「ステーシーズ」「TRUMP」etc.の演出=末満健一×音楽=和田俊輔コンビが初めて組んだ作品、舞台版「千年女優」(2009年初演)への興味から。
原作である今監督のアニメ映画「千年女優」(2001年)を鑑賞して、シャープで緻密な世界観に惹かれ、「パーフェクトブルー」(1997年)、「東京ゴッドファーザーズ」(2003年)、「パプリカ」(2007年)と観ていき、ますます魅了された。
世界的評価と熱狂的人気を誇りながら、2010年に46歳で亡くなられた事が惜しまれてならない。


恰度クリスマスから年末にかけて今の季節を舞台にしたハートフルな傑作「東京ゴッドファーザーズ」。


雪の聖夜に捨て子を拾ったホームレス三人組が、赤ん坊の親を探しながら、悲喜こもごもの人生模様と巡り逢う。
混沌の街・東京の片隅で、偶然が積み重なり奇跡を生む。


ジョン・フォード監督の名作「三人の名付親」(1948年/西部のならず者三人組が、瀕死の母親から託された赤ん坊を育てる。原作はサイレント時代から何度も映画化された普遍的なストーリー)をモチーフにした、フランク・キャプラ流のヒューマン・コメディ。

細やかなリアルさと活き活きとしたデフォルメの愉しさに溢れた作画と、緻密に計算され丹念に描き込まれた背景美術で綴られる、現代的で普遍的な大人のお伽話。
だからこそ信じられないような奇跡の連鎖が優しく切なく胸を打つ。

今監督のお好きなテリー・ギリアム監督の「フィッシャー・キング」(1991年)からの影響と思しき演出も微笑ましい。

滑稽で残酷で混沌で豊潤、それが人生。
悲喜こもごも表裏一体。
皺くちゃの一万円札の福沢諭吉が、泣き顔にも笑顔にも見えるように。

It's a wonderful life!

冴え返る季節に温かく沁みる愛すべき作品☆



昭和54年・東宝映画


倉本聰さんがキネマ旬報誌上で発表したオリジナル脚本を岡本喜八監督が映画化した社会派SF群像劇のカルト名作。


世界各地でUFOの目撃者の血が青く変化する事件が多発。各国政府は彼らを人類の敵と見なし、極秘裡に処分してゆく。政治的謀略の犠牲となる者、暴こうとする者、加担する者、それぞれの葛藤と苦闘。聖夜に世界中で悲劇的な粛清が実行される。


幼少の頃、TVで観て鮮烈に記憶された。
約三十年振りにDVDで観返して、実に感慨深かった。

“青い血”というモチーフがもたらす生理的嫌悪・不安感(と同時にアンビバレントな魅惑)という着眼点が素晴らしい。
それにより浮き彫りになる差別・偏見といった人間の根深いエゴの恐怖。

ナチスのユダヤ人迫害さながらに“青い血”を敵視・排斥する国家的権力のおぞましさ。
それに抗う個人の平和な日常が蹂躙され抹殺されてゆく悲痛さが突き刺さる。

劇中では一貫して「ユー・エフ・オー」と発音されるが、監督の見識だろうか?

70年代には異色のカルト作と評価されたが、現代でこそリメイクされたら意義深い“早過ぎた傑作”ではあるまいか。