映画館で見ました



何度も読み返した作品が映画化することに恐れと期待が入り混じって

複雑な気持ちで見ました



私は満足しました


これはノルウェイの森という大作の骨を抜き出した映画だといえます

原作にはもっといろいろなエピソードがあり、脇の人達のストーリーもありますが、そういうお肉が削ぎ落とされています

そのことによって話のテーマはシンプルになり、シンプルゆえ重みを増して訴えかけてきました

骨だけにされることで、いろいろ新しい発見がありました


でも骨だけにしたゆえ、ユーモアが削られワタナベは原作より暗い印象になってしまったし、ヤリマンに見えかねないかんじがあります


個人的には直子はもっとガラスのような透明で危うい存在に思っていたのですが、菊地凛子が演じたことによってすごく人間臭くなり、直子の新たな一面を見せられました

人間臭くなったことで直子の傷が、原作よりリアリティを持っていた気がします

だから菊地凛子を起用したんだなぁと納得しました

が、歳が20には見えず、30くらいに思えたのがちょっと…




日本人ではない感覚で日本人を撮っている無国籍な雰囲気が、この作品の雰囲気とよく合っていたと思います


個人的には、役者は日本人だけど日本語じゃない言葉でしゃべって、日本語の字幕が出るのが一番よかったかなぁと思います

そのほうがおもしろいし、なにより、緑はすごくいい雰囲気なんだけど、カツゼツ悪いのがやっぱり気になったし、直子のしゃべり方もなんだかわざとらしいし、

やっぱり村上作品の独特な言い回しは文字のままのほうが生きる気がします



話はすっとびますがレイコさんのノルウェイの森は素晴らしかった

いい声


そして最後に流れるビートルズのノルウェイの森がまた素晴らしい




いろんなシーンが頭に残っていて、たくさん感想があってまとめきれません


とてもいい作品に仕上がっていますが、決して大衆的なものではないので、変に大々的に宣伝して、心無い人達のつまらない評判で汚されたくないなぁと心から思います
リチャード・バック



本をもらったので読みました。

うーん。
正直いうと、好きじゃないです。こういう話。
説教じみてて。

あとキリスト教の思想が色濃くて、そこもなんか馴染めない。


ものの見方が一方通行だし、そして密かにだけど確かにある差別的な考え。

なによりそういう考えを持ってるのに、最後は愛という単語でまとめあげてしまう強引さ。



こういう思想を否定はしません。こういう気持ちが発達しなければならなかった背景があるのだから。

ただ私はそういう思想をもつ土地に生まれていないので、いまいち理解できないのです。肌に合わないんでしょうね。



しかもひねくれてしまった私には、余計だめですね。

ごめんなさい。



もっと群れの掟が生まれた理由を知りたかったし、群れからどうして追放までされなければならなかったのか、

そこらへんを掘り下げてもらいたかったです。
安部公房



高校時代から私のなかに住み着いている作品です

初めて読んだとき、設定に驚いて、なんだかこわくて、読んだあとに気持ちの整理がつかなかったのをよく覚えています


それから何度も読み返していますが

いつ読んでも、自分をえぐられていくかんじがします



男は自由を求めるけれど、その自由が何かを考えることはしない

と解説にあるけれど


これこそが私にとってのこの本の一番の意味に思えます


自分の求めてるものって一体なんなの?


それは、罰がなければ逃げるたのしみもない、という冒頭の文章に繋がって

頭がぐるぐるします。



でもだから大切な作品。


この本を教えてくれた高校時代の国語の先生に

君は砂の女に似てるな

と言われたけど、どうなんだろう…