【建築条件付き土地】について考えてみます。
まず大前提として、建築条件付き・・・土地を購入したらその土地の売主(不動産会社や住宅会社)の指定する建築会社で家を建てないといけない・・・というのは本来は違法になります。
土地を購入した人が、どこで何を建てようが自由ですからね。それを昔からの不動産業界の慣習という事で認められているだけなんです。
ここ数年は土地価格が上昇して、さらに建物費用も上がってきて、土地を仕入れた会社が建築条件付きで再販売したとしても、相場よりかなり高めの価格設定になってしまい、お客様に選ばれないという状況になってきました。
*正確には、高めの価格帯に見合った建物提案が出来ないので、お客様を納得されられない&選ばれないという事態。
という事で、土地価格がかなり高くなってもいいから、(建物費用で見込んでいた利益も土地に乗せる)建築条件無し土地として売り出す形が一時増えてきました。
そして現在ですが、また建築条件付き土地が増えてきた感じがします……
感覚的にはたぶん買える物件が少なくて=仕入れる土地が減っているので、ほぼ相場価格で土地を仕入れ、それに利益を乗せる。けれど多くの利益を乗せてしまうとかなり土地価格は高くなるので、建物の方でも確保しないといけないという理由で建築条件付きにしよう。こんな感じじゃないでしょうか……
話は少し変わりますが、先日かなり年配の不動産社長と雑談していた時にこんな事を言ってました。
「最近のお客さんは細かくて打合せがしんどい。クレームも多くなったし」
よく言うわー(汗)というのが第一印象ですが・・・
細かくなったのではなく、あなたが打合せレベルに付いていけなくなっただけでしょ!もっと言うと、付いていくための努力もする気ないだけでしょと。
そりゃそんな態度や気持ちでお客様と接していたらクレームにもなるわなと思います。
世の中は変わっているんです。
昔みたいに情報が少ない世の中ではなく、お客様の知識がどんどん増えていってます。
これを理解していないと建築条件付き土地を売る資格はないと思うんです。
土地を買ってくれたら必然的に建物の契約ももらえる。こんな甘い考えで住宅を考えている不動産会社がまだまだ非常に多くて、昔なら「仕方ないかな」って選んでいたかもしれませんが、今はお客様も厳しくなってきていますからね。
現在は仕入れ&利益確保のために、また建築条件付き土地が増えてきてますが、これからは「そんな住宅知識レベルでは、いくら土地が良くても契約しません」って、お客様から敬遠する流れが加速していくと考えています。